経済産業省が5月に示した家庭向けの夏季の節電要請が2日、開始された。これは、今夏の電力不足に備えたもので、北海道電力、関西電力、九州電力、四国電力、中部電力、北陸電力、中国電力の7電力管内が対象となる。

このうち、最も深刻な電力不足が予想される関西電力管内では、2010年夏のピーク時と比較して15%以上の節電目標を設定。ただし、この数値は大飯原子力発電所3号機が本格運転となった段階をもって、10%以上の節電に引き下げられる予定とのこと。

このほかの地域については、九州電力管内が同10%以上、北海道・四国電力管内が同7%以上、中部・北陸・中国電力管内が5%以上の節電目標となっている。なお、東京電力および東北電力管内については、数値目標を設けていないものの、自主的な節電を呼びかけている。

節電対象期間は9月7日までの平日(8月13~15日を除く)で、時間は9:00~20:00。ただし、北海道電力管内のみ、7月23日~9月7日までの平日(同)9:00~20:00、および9月10日~14日の17:00~20:00となる。

同省は、特に13:00~16:00頃の日中に、使用電力が最大ピークとなる傾向があるとし、在宅者に対してこの時間帯の節電が重要だと注意を促している。また、電気ポットや掃除機など消費電力が大きい電気製品についても、この時間帯の使用を避けるよう協力を訴えている。

このほか同省では、各家庭で可能な節電目安として「基本となる10の節電メニュー」を作成し、「エアコンの室温28℃設定」や「テレビを消す」といった節電対策を紹介している。また、政府の節電ポータルサイト「節電.go.jp」では、コンテンツ「家庭の節電メニューチェック」を公開し、チェックした項目の数値目標をそれぞれ確認できるようにしている。節電メニューの項目は下表を参照。

基本となる10の節電メニュー

なお、気温の急激な上昇や、発電所のトラブル停止などにより、電力需給ひっ迫が予想される場合には、停電回避のため、「電力需給ひっ迫警報」を発令し、緊急の節電を実施する可能性があるという。この「電力需給ひっ迫警報」は、TV、ラジオ、町内放送、ホームページ、および予め登録したメールなどにて通知される。

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