イラスト:上田 城

 独身の時は浮気性だったのに、結婚すると妻思いの子煩悩パパに。結婚前は浮気するか心配だったけれど、取り越し苦労だった……。結婚すると丸くなる男性の話をよく耳にしますよね。実はホルモンの観点からも納得できる話であることを知っていましたか?

 男性はすてきな女性を見ると、テストストロンという男性ホルモン濃度が上がり、それと同時に恋心や性衝動が芽生えやすくなります。男性の浮気心は、このホルモンによる性衝動から生まれることが多いのです。

 ところが結婚すると、この男性ホルモンがそれ程分泌されないようになります。つまり浮気心もそれ程出てこなくなるということです。元々人間はグループ行動をする生き物。「家族」というグループができると、それを守るようにカラダ自体も変わっていく。そのため、結婚は一種の浮気防止装置になり、結婚すると浮気性だった男性も丸くなったと感じるのです。

 性衝動の他にもこのテストストロンという男性ホルモンは、攻撃性や積極性、空間人知力などにも関係しているので、このホルモンの分泌が抑えられると大きな事へのチャレンジや危険な冒険心も抑えられます。「昔は鬼みたいに怖かったのに、結婚して丸くなった」と言われる男性がいますが、この男性も結婚して攻撃性が減ったからなのかもしれません。

 ちなみに女性は「孤独」が浮気の原因になることが多いのすが、これも女性の性衝動に関係するオキシトシンという女性ホルモンが分泌されると、抱きしめたり抱きしめられたくなるからなのです。女性の「寂しかったから」という浮気理由も、ホルモンの視点から見ると納得できるのですね。

■織田隼人
心理コーディネーター。男女間の争いをなくし世の中を平和にしたいとの思いから、男女間の心理の違いを研究しその成果を広めている。ホームページ『知りたい!相手の気持ち』で男女心理の解説を行うほか、著書に『彼と復縁したい貴方へ』(あさ出版)、『恋のライバルがいるあなたへ』(MARBLE BOOKS)、『妻の相談に乗ってはいけない』(学研)など

■上田 城
マンガ系イラストレーター。シンプルな絵柄の中にもギャグ混じりな一コマを入れるのが得意。