米Microsoftは4月19日(現地時間)、同社2012年度第3四半期(2012年1月-3月)決算を発表した。エンタープライズ向け製品の堅調な伸びと、PC出荷の回復により6%の増収を達成。1株あたり利益(EPS)が市場予想を上回った。
第3四半期の売上高は174億1000万ドルで前年同期比6%増。営業利益は63億7000万ドルで同12%増。純利益は51億1000万ドル (1株あたり0.60ドル)で、前年同期の52億3000万ドル (同0.61ドル)からわずかに減少したが、これはEPSが0.57ドル前後という市場予想を上回る数字だ。
全体的にエンタープライズ向け製品を扱う部門が好調だった。Server & Tools部門が売上高45億7000万ドルで前年同期比14%増。二桁の伸びだったSQL Serverと、20%超の成長だったSystem Centerがけん引役を果たした。Microsoft Business部門は58億1000万ドルで同9%増。Dynamicsが11%増だったほか、Dynamics CRMが30%を超える伸びだった。
Windows & Windows Live部門は売上高46億2000万ドルで、前年同期比4%増。堅調なビジネスデスクトップ需要に加えて、コンシューマ向けPCにも回復の兆しが見えている。米Gartnerが11日(現地時間)に発表した世界のパソコン市場調査結果 (速報値)によると、2012年1-3月期のパソコン出荷台数は8900万台で前年同期比1.9%増。減少予想を覆す結果だった。
Online Services部門は売上高7億700万ドルで前年同期比6%増。唯一不振だったのがXboxを扱うEntertainment & Devices部門。16億2000万ドルで同16%減だった。Xbox 360が米国で15カ月連続のコンソール売上げトップを続けているものの、ゲーム機に対する需要が軟化しているという。
今後の見通しについては、2012年度通期 (2011年7月-2012年6月)の営業費用を283億-297億ドルと予測する。CEOのSteve Ballmer氏は「Windows 8 PCとタブレット、次世代のOfficeのリリース、そしてエンタープライズ向け及びコンシューマ向けの幅広い製品とサービスによって、全てのカスタマーに大きな価値を提供する」とコメントしている。
