18日、オリックス不動産株式会社が2012年5月22日に運営開始する都市型水族館「すみだ水族館」の施設概要・営業概要を発表した。

同水族館は、東武鉄道株式会社が、東京都墨田区業平橋・押上地区に新しくオープンする「東京スカイツリータウン」内にオープン予定。

東京スカイツリータウンは、押上駅ととうきょうスカイツリー駅(現・業平橋駅)を結ぶ、東西約400メートル・広さ約3.69haにもおよぶ新しい「街」で、同水族館はその目玉として注目されている。水族館の面積は7,859,81平米(バックヤードを含む)、最大収容人数は約2,000人。生物の種類は約400種類で、点数は1万点。

オリックス不動産株式会社にとって水族館運営は、新江ノ島水族館(2004年4月16日オープン)、京都水族館(2012年3月14日オープン)に続く3館目となる。

会見では、オリックス不動産株式会社 専務執行役員 運営事業本部 本部長 森川悦明氏が、新江ノ島水族館開業時を振り返り、「約8年前に初めて水族館運営を手掛けたときは、地域おこしを含めた、水族館の社会的役割を考えることからスタートした。

(左)東京スカイツリー公式キャラクター・ソラカラちゃん(中央)オリックス不動産・森川悦明氏(右)東京スカイツリー公式サブキャラクター・テッペンペン

昔は、水族館といえば珍しい動物を展示している場所だったが、現在では、水族館を運営するにあたっては、感動を伝えるということが最も大切だと思っている」と説明。

水族館の教育的価値を高め、子どもたちがそこで得た知識をもとに、よりよい未来を作ってくれればとの夢を語った。また、すみだ水族館運営にあたっては、前2館同様、エンタテインメント(娯楽)とエデュケーション(教育)を兼ね備えた「エデュテインメント」性の高いコンテンツ、プログラム作りに取り組むと同時に、新しい水族館のあり方も提案していく。

一つ目は、京都水族館に次いで国内で二例目となる、完全人工海水を採用すること(※淡水は除く)。これにより、内陸型水族館運営においてネックとなっていた、大型車両による海水運搬時に発生するCO2の発生をおさえられるばかりか、年間を通して一定の水質を維持できるため、水槽内の生物にとって快適な環境作りを実現できるという。

続いて、来場者が館内を好きな順序で観賞できる「自由導線」を導入。東京スカイツリータウン・ウエストヤードの5階・6階のツーフロアからなる水族館内には、進行方向を示す看板等はなく、また、何度でも行き来することが可能なため、来場者はさまざまな角度や視点から水槽を観賞することができる。

さらに、国内最大級の広さを誇る、ペンギンやオットセイが暮らすプール型水槽ゾーン「水といのちの戯れ~ペンギン・オットセイ~」では、飼育などのバックヤードも公開。

水といのちの戯れ~ペンギン・オットセイ~

また、そのほかの展示スペースにもさまざまな工夫が凝らされているのが大きな特長だ。「水のきらめき~自然水景~」と名付けられた水槽には、光合成によって発生した酸素が気泡となってゆらめく様を観察することが可能となっている。

いのちのゆりかご・水の恵み~東京大水槽~

「ゆりかごの連なり Part 1 水の記憶~クラゲ~」の水槽には大小さまざまなクラゲが浮遊して幻想的空間を作っている。

ゆりかごの連なり Part 1 水の記憶~クラゲ~

「ゆりかごの連なり Part 2 小さな仲間たち~アクアギャラリー~」は、小さな生き物が展示された水槽が並ぶギャラリーのような一画。「光と水のはぐくみ~サンゴ礁~」では、色とりどりのサンゴ礁とカラフルな生き物たちが迎えてくれる。

さらに、東京湾や伊豆諸島、小笠原諸島にいたる島々にすむ生物が泳ぐ「つながるいのち~東京湾・東京諸島~」、東京諸島の海をテーマに作られた「いのちのゆりかご・水の恵み~東京大水槽~」と見どころがめじろ押しだ。

≪すみだ水族館≫
●営業時間 9:00~21:00(入場受付は閉館の1時間前まで/開業日5月22日は時間変更の可能性あり)
●休館日 なし(年中無休)
●公式HP http://www.sumida-aquarium.com
●入場料 大人=2,000円 高校生=1,500円 中・小学生=1,000円 幼児(3歳以上)=600円

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