「上司が外国人になったら……」そう考えると、ヒヤヒヤしてしまいますが、そろそろ、英語力身につけないといけないなーと考えている人も多いかと思います。

そこで、日常的に英語を使って仕事をしている方に、会社の英語事情や、コミュニケーション力、また英語の勉強法について伺ってみました。

Aさん IT関連企業勤務 営業 28歳/男性
Bさん 外資系企業勤務 プランナー 35歳/男性
Cさん IT関連企業勤務 コンサル営業 26歳/女性

Q.ご自身の英語力はどのぐらいですか

Aさん IT関連企業勤務 営業 28歳

A TOEICのスコアは500点ぐらいです。正直に言うと英語は苦手なほうですね。特に暗記が苦手。海外に行っても、現地の人とスムーズに話ができない……というレベルです。会話の表現方法が、日本人とネイティブでまったく違うんですよね。

B 僕は、日常会話レベルは特に問題はないぐらいかな。ペラペラではないけど、要件を伝えることはできるレベルです。春から外資系に転職したので、メールから文書まで全部英語という環境になりました。分からない表現などは、英辞郎で調べて準備している感じです。

C この中では、私が一番低いんじゃないかなあ。うちの会社は外資系ではないのですが、英語を使う機会が多いので、社員教育として英語を勉強させてもらっています。段階ごとにクラスがあり、講師が教えてくれて、まさしく”授業”です。教材はアルクのものを使用しています。週に一度ですが、内容も分かりやすくて役立っています。おかげで少しは上達しました。

B うちの会社も英会話スクールに無料で通えるシステムがあります。結構使っている人が多くて、私も来月から申し込もうと思っています。世の中全体的に、会社が英語を重視する傾向にありますよね。

Q.ビジネス現場での英語の使用頻度は?

Bさん 外資系企業勤務 プランナー 35歳

B 外資系なので、圧倒的に英語です。人事への連絡などの社内連絡も海外に部署があるので英語だし、日本であっても会議やミーティングは英語の方が多いですね。

A うちの場合は、管理職以上の会議はすべて英語です。最初は、社長、管理職などが中心だったのですが、最後は一般社員まで英語が浸透しました。

また、会議も英語になったので、ブロークンでも伝わるようにするため、ある意味内容がシンプルになったし、資料のビジュアル化が進みましたね。

また、社員全員が英語を使うようになったので、単語テストなども導入されるようになり、会社として英語力をあげようとしているのが分かります。

ただ、本音を言うと、日本人同士なのに英語で話さなければいけないのは、少し抵抗があるし、思うように伝えられない歯がゆさもあります。

C そうですよね。英語の良い点って、単刀直入に内容を伝えられるところだと思うのですが、まだそのレベルに英語力が到達していない私などは、結局「……。」になってしまう。

英語の重要性は理解しているので、自らが学んでいくしかないと思っています。でも、会社で使うメインの言語が英語ではなく、日本語なので、メールの中に英語メールが混じっているとスパムと思ってしまうこともあります。

気がつかなくて、上司に「なんで返事しないんだ!」って日本語で怒られました(笑)。

A うちも社内用の連絡ツールが英語になったのですが、日本語にも設定できるので、完全に移行しているわけではないみたい。

B 外資系の場合は、入社基準の前提が「英語が話せること」なので、日本の会社よりは自然体。メールもほぼ英語だから、重要なものとそうでないものとか、内容をザッと読みながら分けていく必要があります。

完ぺきに読めなくても、ニュアンスでつかむことは必要ですよね。なかには、表現がネイティブ的なものもあるので、辞書で調べても分からない場合もあるんですよね。プロジェクトチームをsmall-armyと表現するなどは、もう感覚でつかんでいくしかないです。

C 社内全体の英語に対する意識も変わってきました。うちの会社は、昨年ぐらいから新卒はなぜか全員英語ができるんです(笑)。新人研修も英語だったらしいです。もう、そこまで強制力があると逆にいいですよね。やるしかないかも。

Q.英語でのコミュニケーションは大変?

Cさん IT関連企業勤務 コンサル営業 26歳

B 英語で仕事をすると、相手にストレートに伝えられるので会話はしやすいです。特に「No」がいいやすい。日本語だとメールでもあいまいになってしまいますよね。

C 英語が苦手だとコミュニケーションは大変。ストレートな表現もまだ身につけていないのでこれからですね。ただ、外国籍の新人も多いので、英語がだんだん社内に浸透してくる感はあります。お互いにニックネームで呼び合ったり、上司であっても社長であったりしても少し身近な存在になったのは確かですね。

B これは、外資系だからかもしれないけど、英語でコミュニケーションがとれないと、絶対にポジションは上がらない。

だから、苦手意識を持たないで、どんどん話しかけていったほうがいいと思う。自分も、日本だけじゃなくてグローバルチームでプロジェクトを組んで仕事を進めているけど、会話力が無いならば、ビジュアル的に見やすくする努力をしています。あと、抽象的な表現はできる限り避けています。

A 私も、伝えたいことだけシンプルに伝えるようになりました。あと、つたない英語力をカバーするためにも、できる限り相手に伝わりやすいように、グラフを上手に活用するようになったことは確か。英語で説明できない分、一目瞭然な資料を作成するようになりましたね。

C 部署にネイティブの人がいるのですが、日本語が全く話せないんです。だから、こっちも英語で話すしかない。イギリス人で、カルチャーも違うし、最初は話しかけるのもドキドキだったのですが、実はご本人も毎日が大変だったりするんですよね。社内講習で培った英語力を試すためにも、今は遠慮無く話しかけるようにしています。

B そう。多分、多少間違った英語であったとしても、それで相手が怒ることはないと思う。社内に日本語と英語を混ぜながら話す人がいて、最初は違和感があったけど、最近は自分もうつってしまいそう(笑)。コミュニケーションって、相手に伝えようとか、理解しようっていう気持ちの方が大事なんじゃないかな。

Q.これから英語とどう付き合っていかれますか?

C イギリスに短期留学に行っていたときのホストファミリーに、つたない英語ですが、4年ぶりに手紙を書きました。これも、強制的であれ、会社で英語を勉強したおかげかなーと(笑)。

A 自分も生活の一部に、英語が自然に入ってくるようになりました。海外のニュースサイトを見ていたら、日本と海外で注目されるニュースは違うんですよね。世界はいろんな視点で動いているんだと知りました。

B なるほどなあ。僕の課題は、単語力を増すことだと思っています。日常会話は問題なくても、ビジネスだと単語や表現が違ってくるので、途端に分からなくなる。ただ、仕事のやりとりは、メールやインスタントメッセンジャーが多いので、あとで調べたり、補ったりして次につなげています。

A 勉強というか、いろいろな人とコミュニケーションをとりながら、一人で海外を旅してみたいですね。勉強方法でいうと、英語版のDVDを繰り返し聞くこと。分かりやすいものがおすすめです。

B 僕も人脈を広げていきたいですね。実際にやっていた方法としては、英会話の音声を10倍速、5倍速、次に普通の速度でリスニングする。するとだんだん聞き取りやすくなってくる自分に気がつくはず。今は、環境的にも英語を使わなければいけないので、仕事の一つひとつが学びにつながっています。

C  私は、TOEICの点数をあげることが当面の目的です。社内講習がいったん終了したので、英会話スクールに通いたいと考えています。聞く力があれば、映画やドラマをみても楽しいので、単語力はもちろんですが、リスニング力にポイントをおいて伸ばしていきたいと思っています。一年後にはビジネスの現場で英語が話せるようになりたいですね。

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