現在放送中の第43部で、42年の歴史に幕を下ろすTBS系時代劇ドラマ『水戸黄門』の最終回スペシャル(12月19日放送)の収録が11日、京都市右京区の東映京都撮影所でクランクアップを迎えた。

前列左から、東幹久、里見浩太朗、的場浩司。後列左から、内藤剛志、林家三平、雛形あきこ 拡大画像を見る

1969年にスタート以来、幅広い層に親しまれてきた『水戸黄門』のラストを飾る最終回は2時間スペシャル。"黄門様"こと水戸光圀役の里見浩太朗をはじめとする東幹久、的場浩司、雛形あきこ、林家三平、内藤剛志のレギュラーメンバーに加え、横内正、大和田伸也、伊吹吾郎、あおい輝彦、高橋元太郎、由美かおる、野村将希らかつてのレギュラー出演者、神田正輝、西岡徳馬、西川きよし、みのもんたら豪華ゲストが"黄門様一行"最後の大活劇を華やかに彩る。

会見中、里見が『水戸黄門』との別れに涙ぐむシーンも

最終の収録シーンを終えた里見は、お供の助三郎役の東、格之進役の的場と固い握手を。1971年から助三郎役を17年、2002年からは黄門役を10年と、27年間にわたって出演してきた『水戸黄門』との別れを惜しんでいた。

その後、行われた会見で里見は「心の中は涙でいっぱいです。ひとつの時代の緞帳が今降りたんだなという思い」と心境を。「助さん、黄門様を演じた27年間は、役者・里見浩太朗として本当にいい仕事を、楽しくやらせていただきました」と感慨深げに語り、「最後の黄門様という立場でドラマを終えることができたのは光栄なことです」と感極まって思わず涙をぬぐう場面もあった。

また、前シリーズの第42部から格之進を演じてきた的場も「時代劇が大好きなので、『水戸黄門』に出演していた2年間、格之進が僕の大半を占めていました。それが今日、終わることが悲しくて、最後だとは考えたくなかった」と。風車の弥七役を5年間演じた内藤も「『水戸黄門』の魅力は役を“引き継ぐ”こと。2代目・弥七の僕の仕事は、3代目にバトンを渡すことだと思っていたのに、それができないまま終わってしまい、どうしたらいいのかわからない。でも、このバトンはいつかぜひ誰かに渡したいと今でも思っています」と惜別の思いを明かした。

最終回スペシャルには由美かおる(前列最右)らかつてのレギュラーも出演

長年愛されてきた『水戸黄門』の魅力を「子どもからお年寄りまで楽しめる、日本人の心をとらえる時代劇だったという自負がある」と語った里見。最終回スペシャルの見どころを「2時間スペシャルなので、最大の見せ場である"印籠"のシーンが2回。そして結末には"旅はまだ終わっていない"という水戸黄門の思いが詰まっています」と明かし、人気時代劇ドラマの復活に思いを馳せていた。