東京都交通局と東京メトロは2日、今後のサービス一体化の取り組みについて発表した。九段下駅での半蔵門線と都営新宿線の乗換えが改善されるほか、都営新宿線岩本町駅と日比谷線秋葉原駅が乗換駅に追加指定される。

半蔵門線と都営新宿線の間に隔たる「九段下の壁」が撤去されることに

今回発表された取り組みは、今年2月の「東京の地下鉄の一元化等に関する協議会(第4階)」での合意をもとに協議・検討され、まとめられたもの。

現在、九段下駅の半蔵門線ホームと都営新宿線ホームは同一階にある。しかし両ホームは壁で隔てられているため、両路線を乗り継ぐにはいったん改札を出る必要があった。

この状況を改善するため、九段下駅のホームおよびコンコース階の一部壁の撤去を行うことに。本年中に着手し、2012年度中の完成を目指す。半蔵門線押上方面と都営新宿線新宿方面の同一ホームでの乗換えが可能となり、半蔵門線渋谷方面と都営新宿線本八幡方面の乗換えも便利になる。

ホーム階とコンコース階の一部壁が撤去され、九段下駅での半蔵門線と都営新宿線の乗換えがより便利に(出典:「東京の地下鉄のサービス一体化に向けた取り組みについて」)

また、近距離にありながら乗換駅とされていなかった岩本町駅(都営新宿線)と秋葉原駅(日比谷線)が、2012年度中に乗換駅に追加指定される。

九段下駅で都営新宿線に乗り、岩本町駅で降りて秋葉原駅から日比谷線に乗り、上野駅で下車した場合、運賃は現行の330円から260円に。定期運賃もこれまでの1万3,050円から1万1,100円(ともに通勤1カ月の料金)となる。

東京都交通局と東京メトロはこの他にも、春日駅・後楽園駅や市ヶ谷駅の改札通過サービスを変更して利便性を向上させるほか、通算運賃精度や乗継割引の拡大などの乗換負担軽減策も具体的に検討し、まとめるとのこと。