小田急電鉄は2日、「小田急F-Train」のプレス発表会を新宿駅で開催した。この特別電車は藤子・F・不二雄氏の代表的作品のキャラクターをラッピングしており、3日より運行を開始する。

「小田急F-Train」とドラえもん。車名の「F」は、藤子・F・不二雄氏の「F」と、夢のある未来へ走る電車になるよう、「Future」の「F」から取ったとのこと

川崎市多摩区に建設中の「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」が9月3日にオープンするのを記念し、登場した「小田急F-Train」。通勤型電車3000形(10両編成)を、『ドラえもん』『パーマン』『キテレツ大百科』をはじめ10作品のキャラクターでラッピングした。カラフルな外観だけでなく、内装にもこだわり、車内のポスターも藤子・F・不二雄作品のキャラクターで埋め尽くされている。

「小田急F-Train」の両開き扉は、「どこでもドア」をイメージしたデザインに。ドアが開くと、車内からドラえもんが姿を現した

プレス発表会は小田急新宿駅の地下1階ホーム(区間準急および各駅停車用のホーム)で行われた。多くの報道陣が待ち構える中、「小田急F-Train」はゆっくりと入線。『ドラえもん』の「どこでもドア」にちなんだデザインの両開き扉が開くと、同電車の応援大使を務めるドラえもんが登場した。

「こんにちは、ぼくドラえもんです!」の声がいまにも聞こえてきそうなドラえもんを前に、シャッターチャンスを逃すまいと報道陣が殺到。そんな中でも、ドラえもんはときおりウインクも見せるなど余裕たっぷりの様子だった。報道陣の要望にも快く応じ、ポーズを決める場面もあった。

10両編成の「小田急F-Train」。車両ごとに異なるラッピングが施された

扉に貼られたステッカーでは、ドラえもんとドラミちゃんが「ひらくドアに気をつけてね」と、指をはさまれないよう注意を促している

車内ポスターのほぼすべてに、藤子・F・不二雄作品のキャラクターたちが登場。「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」の中吊りポスターもずらりと並ぶ

この特別ラッピング電車は3日より運行され、小田原線のみならず江ノ島線や多摩線も走る予定。なお、「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」の最寄り駅となる登戸駅と向ヶ丘遊園駅では、電車の接近を知らせる案内放送を藤子・F・不二雄アニメのメロディに変更するとのこと。

小田急電鉄専務取締役の嶋崎章臣氏は、「ミュージアムへ向かうお客様が、(『小田急F-Train』に乗ることで)登戸駅・向ヶ丘遊園駅に着く前から"わくわく感"を持っていただけたら」と挨拶。ラッピング電車に期待を寄せた。