「類似性検証のためにiPhone 5とiPad 3の提出を」Apple訴訟でSamsungが反撃

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2社間での製品の意匠の類似性を検証するのに、"未発売の製品"の提出を要求するのは適切な要求だろうか、それとも突拍子もない要求だろうか。激しさを増すスマートフォンの特許訴訟において、韓Samsungが米Appleに対し、自社の現行製品との類似性の問題を検証するために、未発表の「iPhone 4S/5」「iPad 3」の提出を求めたという話が話題になっている。This is my nextが5月28日(米国時間)に報じている

話は4月中旬にさかのぼる。Appleは4月15日(現地時間)、製品のデザインやパッケージ、UIなどを真似し、同社の特許や商標を侵害しているとして、Samsungを非難する訴えを米カリフォルニア州北地区連邦裁判所で起こした(Wall Street Journalの参考記事)。この訴訟は、昨今一般的なフルタッチパネル型スマートフォンやタブレットを主軸にしたもの。SamsungがGalaxy S IIのアップデートを行った直後でもあり、同種のカテゴリで積極的に製品を展開しているSamsungに一定の歯止めをかけるのが狙いだと思われる。This is my nextによれば、Appleはこの検証と販売差し止め命令要求におけるデータ収集のためとして、Galaxy Tab 10.1、Galaxy Tab 8.9、Galaxy S II、Infuse 4G、Droid Chargeを同社弁護士に提出するようSamsungに求めていたといわれる。

そしてSamsungは5月27日夜になって突然、前述のような訴えを裁判所に起こし、逆にAppleの弁護人に対して未発売の製品の提出を求めることにしたようだ。Samsung側の説明によれば、前出の製品はGalaxy Tab 8.9を除いてすべて発売済みのものであり、未発売の製品についてもすでに資料等は公開済みで、発表時にはハンズオンによる各種動画やレビュー等が出回っているものだという。だが一方で、これらの製品と直接競合することになるとみられる「iPhone 4S (またはiPhone 5)」「iPad 3」といった製品は、市場に製品が出回るどころか情報さえ公開されておらず、競争上フェアではないという主張のようだ。またこの要求における譲歩として、Appleが発売前の製品(もしくは最終版に近い現行のプロトタイプ)のSamsungへの提出を拒むならば、Samsung関係者ではない弁護人のみへ情報開示したうえで検証を行うことも可能だとしている。

常識的に考えてAppleに限らず企業が呑むような要求ではないが、Samsung側としては相手を牽制し、訴訟の取り下げや譲歩を引き出す思惑があると考えられる。この要求が認められるかどうかはさておき、スマートフォンを巡る争いは今後も熾烈に、そしてより長期化の様相を見せることになると考えられる。

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