ユニクロは27日、都内で「+J」2011春夏コレクションの商品説明会を開催した。ゲストに作家の石田衣良氏、雑誌『VOGUE NIPPON』編集長の渡辺三津子氏を迎えてのトークセッションも行われた。

ユニクロ「+J」のトークセッションに参加した石田衣良氏(写真左)と渡辺三津子氏

「+J」は、ファッションデザイナーのジル・サンダー氏との取り組みにより誕生。日本のみならず海外からも高い評価と支持を獲得している。

石田氏と渡辺氏は、ともに「+J」によるコーディネートで登壇。「じつは今日、自宅からジル・サンダーのスーツで着たんです。でもこれに着替えてみたら、本家と遜色ない出来。このまま家に帰ってもいいかなと思っています(笑)」と、石田氏は冗談も交えつつ、着てみての感想を述べた。

渡辺氏によれば、『VOGUE NIPPON』のエディター達も「+J」のアイテムを好んで着用しているという。「どんな服にもコーディネートしやすいですよね。1着持っていれば絶対に損はしないし、おしゃれの幅も広がるので、エディターにも読者にも人気があります」と同商品の魅力を語った。

トークセッションでは、ジル・サンダー氏からのメッセージも紹介され、「私が考える服とは、誰にとっても快適で美しく、高価でなくても、シンプルさの中に贅沢さが存在するものです」という言葉に、石田氏も共感した様子。

「+J」のスーツと白いシャツという出で立ちで登壇した石田氏。だが新商品を着用したモデルが登場すると、思わず「やっぱりモデルさんが着ると違いますよね(笑)。こうでないといけませんね…」と漏らす一幕も

「それが次の時代に向けての潮流になる気がします。今の日本は皆さんもご存知のような状態ですが、心まで貧しくなるのは嫌じゃないですか。『上質なものをリーズナブルに届ける』という取り組みはいいことだと思います」と石田氏。「30~40代の男性があまりにダブダブなスーツを着ていて、もったいないなと思っているんです。ぜひ体型を引き締めて、『+J』のスーツで頑張ってほしいですね」とアドバイスを送った。

その後の会見では、昨年ヒットした齋藤智裕(水嶋ヒロ)氏の小説『KAGEROU』に関して、報道陣が石田氏にコメントを求める場面も。「まだ買っていないんですよ。今度読んでみようと思います」と苦笑いを浮かべた石田氏だが、彼の将来性には期待しているようで、「ぜひ2作目を書いてほしいですね。センスはいいと思うので」とコメントしていた。

「シンブルで上質な生き方とファッション」をテーマにトークを展開し、モデルと並んでのフォトセッションも行われた

ユニクロ「+J」の2011年春夏コレクションでは、「広大な大地」と「自然が創造する色のコントラスト」を表現したアイテムを展開。26日の米国での発売を皮切りに、28日には日本、韓国、中国などでも販売を開始する。

なお、この日行われた商品説明会では、国内のユニクロ全店で「+J」のシャツを発売することも発表された。詳細は既報の通り