中学受験の情報ポータルサイト「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」を運営するスーパーウェブは5日、中学受験を目指している幼稚園もしくは小学1~6年生の子どもを持つ親を対象にした「苦手科目・克服したい単元」に関するアンケート調査結果を発表した。

同調査は、9月16日~18日の期間に「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」サイト内にてアンケートとして行われ、全国の1,120人(子どもの年齢 : 幼稚園児11名、1年生18名、2年生26名、3年生78名、4年生252名、5年生350名、6年生378名、学年未記入者7名)から有効回答を得た。

「苦手な科目は何ですか?」(出典 : 中学受験情報局 かしこい塾の使い方Webサイト)

まず、苦手な科目を尋ねたところ、小学3年生以下は圧倒的に国語と算数を苦手とする子どもが多いことが分かった。これは、その時期に学ぶ理科と社会の割合が全体学習量から見て少ないためと考えられる。実際、理科と社会の学習時間が増える4、5年生になると、両科目を苦手とする子どもが増加している。

4年生までは算数より国語が苦手な子どもが多く、中でも読解や記述に対する苦手意識が高い。学年が上がるにつれて国語より算数を苦手とする子どもが増え、その悩みの多くが内容理解に関係することであることから、低学年の間に解決していなかった悩みの種を、そのまま高学年まで引きずっているという現状が窺える。

国語の苦手単元について文章の形式に注目して聞いてみると、説明文・論説文が苦手だという子どもが全学年を通じて多いことが分かった。一方、国語の苦手単元について、解答形式の違いで見た場合、記述問題を苦手とする子どもが圧倒的に多いことが判明。同社は、低学年から意識的に"書く"ことに抵抗感を持たないように、学習を進める事が重要だとコメントしている。

「算数の苦手単元は何ですか?」(出典 : 中学受験情報局 かしこい塾の使い方Webサイト)

算数の苦手単元では、文章題を苦手とする子どもの割合が特徴的。学年が上がって文章題の難度が高くなっているにもかかわらず、苦手とする子どもの割合は減っている。これは、読解力が向上したのはなく、「比と割合」「速さ」「場合の数」といった入試に出題される単元の比重が大きくなり、それらの苦手意識の方が高まっていると考えられる。問題文の読解に関しては、相変わらず苦労していると理解した方が良いとのこと。

今回の結果を整理すると、全学年、全科目を通じて読解力と記述力に関する悩みが多かった。これは、国語だけ、算数だけといった科目の問題と捉えるよりは、日常の学習習慣や低学年からの受験準備をどのように行うか、といった問題と捉えた方が良いという。同じ観点から、学年が上がる毎に相談が増えている"読む速度・解く速度"に関しても、科目に関わらず受験を志す段階から対策を練っておいた方が良いとのこと。