シャープは20日、2010年内にも電子書籍市場に本格参入することを発表した。次世代電子書籍フォーマット「XMDF」を軸としたソリューションを提供し、コンテンツ制作や配信ビジネスを支援。専用端末を投入するとともに、米国市場でも展開を進めていく。
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"次世代XMDFソリューション"の年内展開を発表したシャープ。写真左より、シャープ執行役員 情報通信事業統括 大畠昌巳氏、シャープ・エレクトロニクス マーケティング カンパニー オブ アメリカ 家電マーケティング本部長 ボブ・スキャグリオン氏。両氏が手に持つのは、シャープが同時展開予定のタブレット端末 |
成長が見込まれる電子書籍市場において、音声や映像など"リッチコンテンツ"を扱える電子書籍フォーマットへのニーズが高まっている。そうしたニーズに対しシャープは、同社が持つ電子書籍フォーマット「XMDF」をリッチ化対応するとともに、リッチコンテンツの制作環境やフォーマット変換、定期配信サービスなども提供することで"次世代XMDFソリューション"としての統合的な展開を進めていく。たとえば、DTPソフト「Adobe InDesign」による編集データを印刷会社で版下出力すると同時に、各種デバイス向けXMDFとしても自動変換、配信サーバを通じた電子書籍と紙媒体のサイマル配信──といった新たな電子出版サイクルが構築できる。
シャープが2001年から展開するXMDFの最新仕様は、縦書きやルビ、禁則など日本語特有の表現に対応するほか、消費メモリの抑制、高速アクセス、著作権保護対応といった特徴を持つ。次世代XMDFの開発背景について同社執行役員 情報通信事業統括 大畠昌巳氏は、電子書籍にはインタラクティブ性や高い表現力などが求めらていると説明。「こうしたニーズには端末だけでは対応できない。電子書籍ビジネスが真に発展していくには、魅力的なコンテンツを手早く電子化できる環境が必要」(大畠氏)。電子書籍市場での競合については、「日本の書籍分野に合わせたサービスを提供できることは優位」(大畠氏)とXMDFフォーマットを軸にしたソリューションへの自信を覗かせた。
また同日都内で開催された記者会見では、同ソリューションを米国でも展開することが発表された。現在、米国内での戦略パートナーとして米ベライゾン・ワイヤレスとの提携合意に向けた話し合いが進められており、同社からのビデオレターも紹介された。このほか、同ソリューションの展開に合わせ、シャープ独自のタブレット端末を発売することも発表。会見ではKindleとiPadのサイズに近い2種類の試作機が披露された。それぞれ5.5インチ、10.8インチのディスプレイを搭載する端末で、詳細仕様については後日改めて発表する予定としている。
シャープは、出版、新聞、印刷、取次など関係各社と協業のもと次世代XMDFソリューションを展開、今後は同社の情報通信事業を支えるビジネスに成長させていきたい考えだ。
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