ホンダは7月29日、大型二輪スポーツツアラー「VFR1200F」に、デュアルクラッチトランスミッションを搭載した「VFR1200F Dual Clutch Transmission」を発売した。価格はマニュアルトランスミッションを搭載した従来モデル+10万円の168万円。

VFR1200F Dual Clutch Transmission キャンディープロミネンスレッド(左)、パールサンビームホワイト(右)

同車は、2009年10月に開催された東京モーターショー2009にて、発売が予告されていたモデル。軽量コンパクトなデュアルクラッチトランスミッションを採用することで、既存のエンジンレイアウトを大きく変更することなく搭載が可能になったという。クラッチレバーとシフトレバーは省かれ、シフトはハンドル左側に備えられたスイッチを使って行う。

二輪車に求められる繊細なアクセル操作に対応するために、電子制御技術を駆使し違和感のないスムーズな発進、変速特性を実現した。トランスミッションのモードは、一般走行向けの「Dモード」とスポーツ走行に適した「Sモード」に加え、マニュアルトランスミッション感覚の「MTモード」を搭載する。

エンジンは、1,236cc バンク角76度のV形4気筒エンジンと、電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)スロットルバイワイヤを採用、28度位相ピンクランクシャフトとの組み合わせにより1次振動を打ち消し、低回転域では力強いトルクと、高回転域までスムーズなふけ上がりを実現した。マフラー内には可変吸気バルブを内蔵、エキゾーストチャンバー内には触媒装置(キャタライザー)を内蔵し、国内二輪車排出ガス規制に適合させている。

主な仕様は、全長2,250mm×全幅740mm×全高1,220mmと、全幅はMTモデル(755mm)に比べ15mm減っている。シート高790mm、ホイールベース1,545mm、車両重量278kg、水冷4ストロークOHC4バルブV型4気筒エンジン1,236cc、内径φ81mm×行程60mm、最高出力82kW(111PS)/8,500rpm、最大トルク 111Nm(11.3kgm)/6,000rpm、タイヤサイズ前120/70ZR17M/C(58W)、後190/55ZR17M/C(75W)など。