5月29日公開の映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』の完成披露会見が12日、都内で行われ、中井貴一、高島礼子、本仮屋ユイカ、三浦貴大、奈良岡朋子、佐野史郎、甲本雅裕が出席した。

前列左から奈良岡朋子、高島礼子、中井貴一、本仮屋ユイカ
後列左から錦織良成監督、甲本雅裕、三浦貴大、佐野史郎、製作総指揮の阿部秀司

同作は、明治44年から島根県東部を走り続けている一畑電車にスポットを当て、大企業を辞めて電車の運転士になることを決意した中年男の姿を、島根県の美しい風景とともに描いた物語。大手家電メーカーに勤める49歳の筒井肇(中井)は、久し振りに島根へ帰郷。そこで子供の頃からの夢だった電車の運転士になることを決意する。仕事で家族のことを顧みず、家族との関係もギクシャクしていた肇。だが、無謀にも運転士の夢に挑む肇とその家族は、次第に心を引き寄せていく。主題歌は、同作品のために書き下ろした松任谷由実の『ダンスのように抱き寄せたい』。

鉄道の思い出について「ないです(笑)」と即答した中井。「切符を切る車掌さんには憧れましたけど、電車にはないですね。初めて電車ものをやって、風を感じる電車を、ずっと残さなくてはいけないと思いました」

「由紀子という自分の役以上に、夢に向かって努力することは素晴らしいことだと感動しました」と作品を絶賛した高島

主演の中井貴一は「島根での撮影は1カ月強でしたが、島根の方たちの愛に支えられ、楽しく過ごせました。その楽しさが画面に写っていると思います」とアピール。中井扮する肇の妻・由紀子を演じた高島礼子は「私は東京のロケが多く、島根では自由な時間を使って神社などに訪れました。島根のファンになりましたね」と語ると、本仮屋も「私も世界遺産や陶芸などを楽しみました。でも電車やバスの本数が少なく、地元の方に送っていただいたりしました。島根の方は本当に優しいですよ」と島根を絶賛。「それってナンパじゃない?」という中井のツッコミに「違います違います! 」と慌てて否定した本仮屋は「本当に感謝感激で、島根の大ファンになりました」と話していた。

「現場は本当に楽しかったですよ。うちのお父さん(中井)がもう一度夢にチャレンジする姿は、こんなに格好良いんだと思って感動しちゃいました」と語った本仮屋は、肇と由紀子の娘・倖(さち)役を演じる

同作が銀幕デビュー作となる三浦貴大は、肇と一緒に一畑電車に入社した新入社員の宮田大吾を演じる。「中井さんとのシーンが一番多く、中井さんから『自分の思った通りにやりなさい』と言われた言葉をこれからも大事にしたいです」