Imagination Technology(IMG)は、マルチプロセッサグラフィックスコア「PowerVR SGX543MP」の量産向け検証済みIPを2009年12月より出荷を開始することを発表した。また、併せて組み込みSoC32ビットプロセッサIPコア「META」の第2世代シリーズロードマップおよび組み込み型Radio Processor Unit(RPU)「ENSIGMA」を発表した。

SGX543MPは、2コアから最大16コアまで対応可能。4パイププログラマブルGP-GPUコアとしており、コア周波数が200MHzの4コアSGX543MP4は1億3,300万ポリゴン/秒の描画性能、4Gピクセル/秒を超すフィルレートを実現する。また、コア周波数400MHzの8コアSGX543MP8では5億3,200万ポリゴン/秒の描画性能、16Gピクセル/秒を超えるフィルレートを実現するとしている。

一方のMETAは、従来の第1世代「MTX」はローエンドという位置づけとされ、新たにローエンド「LTP」、ミドルレンジ「MTP」、ハイエンド「HTP」の3種類に分けられることとなる。

いずれのコアも共通で、40nm Gプロセスで1GHzまでの動作が可能としている。LTPがベースとなっており、シングルスレッドの小型32ビットコアのため、省フットプリントを実現できる。

また、MTPは、DSPとEmbedded Processorを組み合わせたほか、FPUも搭載しており、リアルタイムOS(RTOS)などとの混在利用が可能である。

さらに、HTPはDSPとApplication Processorを組み合わせたもので、Linuxなどの高度なOSとの組み合わせ処理が可能となっている。

処理性能は、META LTPで220DMIPS、META HTPで1,610DMIPS(65nm)まで対応可能としており、他のプロセッサソリューションと比較して、低速クロック、省シリコン領域で同等性能を実現できるとしており、実システムにおいてもMHz当たり2.4DMIPSを実現可能としている。

このほか、RPU「Connected Processor」IPコアは、あらゆる機器をインターネットに接続することを目的としたIPで、METAと組み合わせることで、デジタルフォトフレームやプリンタといったデジタル機器から玩具といったものまで、インターネット接続を容易に行えるようになるとしている。