島貫慶太オーネット社長

オーネットは8日、銀座支社のオープンに合わせ、報道関係者向けのセミナーを開催。同社社長の島貫慶太氏が、昨今婚活事情と同社の戦略などについて語った。

島貫氏は、年収500万円以上30歳~39歳の男性401名のアンケート結果から、婚活について「別に……」と考えている男性が63.0%に上ったことを紹介。「婚活女性に人気の高い独身高属性(年収500万円以上)の男性は『婚活』に少し冷めている現状が明らかになりました」と話す。またそうした男性に将来への不安を聞いたところ、8割以上が何かしらの不安を感じていることも分かった。

ここ半年は「収入が減ったのでこれ以上婚活を続けられなくなった」という男性が少なからずいる一方、「安定した収入を得ている男性と結婚したい」女性が増えてきているとのことで、婚活に積極的な「肉食女子」と、消極的な「草食男子」という図式も窺える。

また、「どういう状況であれば結婚情報サービスを利用したいと思いますか」との問いには、約7割が何かしらのメリットがあれば利用したいという意向を示したという。これを受け、同社は「まだまだ、男性によるインターネットマッチングサービスの利用は拡大するポテンシャルがある」と判断。8日の銀座支社を皮切りとし、新宿・池袋の主要ターミナルに支社を開設。働く男性の婚活支援も視野に展開していくという。

実際、婚活をしている男女はどういう人が多いのかについては、島貫氏のセミナー内容を元にご紹介していく。まず婚活をとりまく状況では、2008年度の平均初婚年齢は男性が30.2歳、女性が28.5歳で過去最高を更新。生涯未婚率は30代前半の男性、20代後半の女性でおよそ50%に上る。また、女性の生涯未婚率(45~49歳と50~54歳の未婚率の平均値)は、2035年には22.6%~13.3%で、女性の生涯未婚率の上昇が予測されている。

オーネットの在籍会員(2008年1月1日時点)を職業別でみると、男性の1位は「技術系」(1万2,065人)。2位以下は「営業・販売系」(3,516人)、「事務系」(2,338人)、「地方公務員」(1,050人)、「国家公務員」(782人)と続く。一方女性の1位は「事務系」(1万589人)。続いて「技術系」(3,629人)、「医療機関職員」(3,589人)、「営業・販売系」(2,953人)、「学生・無職」(2,553人)の順。島貫社長は「男女比のバランスが悪く、出会いの少ない職場の方が多いのではないか」と分析する。

このほか、異性との交際の悩みではコミュニケーションに関する悩みが多く、出会いがあっても交際がうまくいかない独身者が増加していることや、職場やお見合いによる出会いが減少している分、結婚へのチャンスが全体として減ってしまっている現状なども紹介した。こうしたことから、同社はすばやく合理的な紹介、各種セミナーの開催、様々な出会いの提供などを視野に進めていくとしている。