『チーム・バチスタの栄光』に続く"田口・白鳥シリーズ"の最新作『ジェネラル・ルージュの凱旋』。3月7日の公開に先立ち、24日にプレミアイベントと完成披露試写会が行われ、前作に続きコンビを組む竹内結子と阿部寛のほか、堺雅人、高嶋政伸、羽田美智子、貫地谷しほりの豪華キャストが集結した。

プレミアイベントでは、ドクターヘリをバックに出演者らが挨拶した。前列左から原作の海堂尊氏、堺雅人、竹内結子、阿部寛、中島義洋監督。後列左から高嶋政伸、羽田美智子、貫地谷しほり

六本木ヒルズアリーナで開催されたプレミアイベントでは、救命救急を描いた本作にちなみ、出演者らが救急車に乗って登場。だがこの日は小雨降るあいにくの天気。屋外での開催だったこともあり、「こんな天気になるとは想像していなくて。ちょっと寒いかも」(竹内)、「本日はお日柄もよく……(笑)、本当に寒いですね」(羽田)と思わず本音が。

心療内科医・田口役を務める竹内結子。「撮影自体は昨年末に終えたばかり。現場の熱が冷めないうちに、こうして皆さんに作品をお届けできることを嬉しく思っています」

「前作以上に骨太な作品になったと思います」と、破天荒な厚生労働省の役人・白鳥を演じる阿部寛。本作で白鳥は右足を骨折して病院に運び込まれ、田口と再会を果たす

また、貫地谷は、「まさかこんな天気になるとは思わず、高嶋(政伸)さんがずっと『コートを着て出る』と言っていたのに、『脱いだほうがいいですよ』と言ってしまったのが本当に申し訳なくて……」。その言葉に、「脱ぎましたよ。言われた通りに(笑)」と高嶋。これには貫地谷も平謝りだった。

貫地谷しほりは救命救急センターで働く看護師役。「医療指導をみっちり受けて撮影に入ったのに、現場では堺さんや羽田さんに、医療のことまで面倒を見ていただきました(笑)」

コートを脱がされてしまった高嶋政伸

TOHOシネマズ六本木ヒルズに場所を移して行われた完成披露舞台挨拶では、観客から「田口先生、お帰り!」と声援が飛ぶと、竹内が「ただいま!」と笑顔で応えた。劇中、竹内演じる田口が"愚痴外来"と揶揄(やゆ)されていることにちなみ、MCから、「竹内結子さんとして、田口先生に聞いてほしい愚痴は?」と聞かれると、「何年も前に、『仕事以外で熱中できる趣味を見つけたほうがいい』と言われたことがありますが、趣味というものが見つかりません。どうしたらいいでしょうか?」と悩みを打ち明ける場面も。

「ジェネラル・ルージュ」の異名を持つ救命救急センター長・速水を演じるのは堺雅人。「実際に救命救急に携わる先生の医療指導を受け、彼の佇まいを見て精一杯演じました」

速水を支える看護師長・花房美和役の羽田美智子。「看護師の役に憧れがあり、いたわりの心を持って演じました。この映画は隅々にヒントが隠され、隅々まで光っている作品です」

続いて阿部からも悩みが。「20年近くも俳優をやっているのに滑舌が悪くて。なのに、こういう役をやると早口言葉のようなものが出てくるんですね。たとえばダイジンカンボウヒショカツキキ……」と早速噛んでしまい、本人も苦笑い。これに「大臣官房秘書課付技官」とフォローしたのは堺。「ずっと練習してました。自分のセリフじゃないのに(笑)」。

ちなみに堺の悩みは、「医療指導にあたった救命救急の先生の演技がものすごくよくて。俺は一体何をやってたんだろうと思いました。あの先生の演技を超えるにはどうしたらいいでしょうか?」。これに中村義洋監督が、「堺君、(演技)うまいよ」とコメントすると、出演者も観客も爆笑。堺も「ありがとうございます」と満面の笑みで感謝を述べていた。

『ジェネラル・ルージュの凱旋』は、3月7日より全国東宝系にてロードショー。