リコーは24日、光学3倍ズームレンズを搭載し、マニュアル撮影機能などを充実させたコンパクトデジタルカメラ「GX200」を7月4日より発売する。ボディ単体での販売のほかに、従来モデル「GX100」と同様の液晶ビューファインダーが付属する「GX200 VF KIT」も用意される。価格はオープンで、推定市場価格はGX200単体が6万円台中盤、GX200 VF KITが8万円前後の見込み。

GX200 ※イメージカット

「GX200」は、マニュアル撮影機能や着脱式液晶ビューファインダーなどを搭載した「Caplio GX100」のコンセプトを継承し、仕様を強化したモデル。レンズの焦点距離は35mm判換算24~72mm(F2.5~4.4)で、CCDシフト方式ブレ補正機能を搭する。本体サイズは111.6(W)×58(H)×25(D)mmとGX100と同じだが、重量は約 208g(本体のみ)と12g軽くなった(GX100は約220g)。

レンズ構成はGX100と同等の7群11枚だが、レンズユニットの改良により逆光時に発生しやすいゴーストを抑制したという。新画像エンジン「Smooth Imaging ENGINE III」の採用と、ノイズ軽減を徹底した内部レイアウト設計などにより低輝度時の画像ノイズを低減、解像度や彩度を落とすことなく低ノイズ化を実現したという。24mmでも画像周辺の直線を正しく描写するディストーション補正機能を備える。補正機能は任意のON/OFFが可能で、補正機能利用時には画角がわずかに狭くなる。

正面。ロゴが「CAPLIO」ではなく「RICOH」になっているのがGX100との識別点。レンズ回りのシルバーのラインの位置も異なる。

背面。モニター右脇に「Fn2」と表記され、ボタンなどの文字もGX100よりも見やすくされた。モニターは46万画素2.7型

撮像素子はGX100の1/1.75型1001万画素CCDから1/1.7型1210万画素に変更。背面の液晶モニターはGX100の約2.5型23万画素から、約2.7型46万画素へと大型・精細化された。視野角は160度。また、GR DIGITAL IIに搭載された電子水準器を搭載。水準器設定がONだと液晶モニターに表示される水平インジケーターが緑色に点灯するほか、カメラの水平状態を確認できる通知音設定も可能。ビューファインダーでも使用できる。RAWでの撮影にも対応し、新画像エンジンの採用とバッファメモリの増強によりRAWモードで5枚までの連続撮影が可能になったほか、露出を自動的に変化させて撮影するブラケット機能がRAWモードでも利用可能になった。RAW書き込み時間も、GX100の約5秒から約3秒へと高速化された。また、縦横比1:1でのRAW撮影にも対応した。

上面。ダイヤルから動画モードがなくなり(メニュー内へ移動)、3つ目のカスタムメニューである「MY3」が追加された

側面。GX100とほとんど変わりない。サイズはまったく同じだが、GX200のほうが12g軽く、208gとなった

モードダイヤルに撮影条件を設定できるマイセッティング機能は、GX100の2種類から、3種類へと強化された。また、ファンクションボタンを本体正面のほか、背面の十字キーにも搭載し、「AF-MF」「AEロック」「JPEG-RAW」「カラー-白黒」など、よく使う機能を割り当てられる。また、カメラ内での画像加工機能も強化され、画像の色調を補正する「ホワイトバランス補正」が可能になったほか、明度・コントラストを調整する「レベル補正」、色や、色の濃さ、コントラスト、シャープネスを好みの5段階から設定できるモノクローム表現も可能になった。

GX200 VF KIT。GX200本体とオプションの液晶ビューファインダーをセットにしたもの

GX200 VF KITの背面

新しいオプションとしては、レンズの繰り出しと連動して同時に開閉するレンズキャップ「LC-1」(1,680円)、テレ端時135mm相当の望遠となり、フィルタの装着も可能なテレコンバージョンレンズ「TC-1」(1万7,325円)が追加された。なお、TC-1は、GX100でもファームウェアをアップデートすれば利用できる。ワイコンなど、従来から発売されているアクセサリーもGX200で使用可能。また、レリーズボタンの重量を好みに合わせて微調整する、レリーズボタンアジャストサービス(3,150円)も用意される。

新しく発売される自動開閉式レンズキャップ「LC-1」。GX100でも使用可能

テレコンバージョンレンズ「TC-1」。GX100でも使用できるがファームウェアの更新が必要