横浜市教育委員会は17日、「学校裏サイト」で被害を受けた生徒から相談を受けた同市の中学校の教諭が、該当サイトの削除依頼をした後、同サイトで中傷される被害に遭っていたことを明らかにした。

中傷の書き込みは、「○○はネットをかぎまわっている」などの内容で、「○○」は学校関係者であればすぐに誰かを特定できる名称だったという。

同教委では今年2月、市立中学校全145校を対象に学校裏サイトに関する調査を実施。その結果、68校の教諭が同サイトの削除依頼をしたことが分かったが、その後の生徒指導担当教諭の協議で、冒頭の教諭に対する中傷被害が明らかとなった。

同教委では、削除依頼をした教諭への中傷はこれにとどまらないと判断。24日に開かれる全市の生徒指導専任教諭協議会で、削除依頼をしたことで教諭が受けた誹謗(ひぼう)中傷被害についてのアンケート調査を実施する。

同調査を担当する横浜市教育委員会 小中学校教育課 児童生徒担当課長の斎藤宗明氏は「生徒から相談を受ければ、教諭は削除依頼の対応をせざるを得ない。だが現状の制度では、発信者情報開示を求める際本名を明かさざるを得ず、教員側のリスクも大きい。24日に全市協議会で実施するアンケートを基に、対策を検討したい」と話している。