Honda Racing F1 Teamは、2008年シーズンに参戦するニューマシン「Honda RA108」をイギリス・ブラックリーで発表した。RA108では、昨年シーズンのアースカラーから一変、日の丸を連想させる白と赤のデザインに、アースカラーをあしらったデザインとなった。ドライバーはジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロ。なお、発表に先駆け、現地時間の25日にスペイン・バレンシアのテストでRA108のシェイクダウンが行われた。

2008年シーズンに参戦するHonda RA108

サイドビュー

Honda Racing F1 Teamのチームプリンシパルを務めるロス・ブラウンは発表資料の中で「RA108の空力レイアウトとメカニカル構造は、今までのマシンと異なるコンセプトで設計した。特に、空力パーツのパッケージングや性能をより柔軟に調整でき、シーズン中のアップデートもよりスムーズにできるデザインにしている。2008年の目標は、2006年シーズンの後半のような安定的に毎戦ポイント獲得を狙えるだけの実力を十分に確保すること。まずそれを達成し、さらに高いレベルを目指したい」と述べている。

フロントビュー

また、チームのCEOを務めるニック・フライは「昨年は私たちの期待に添うことができなかったが、2007年後半にかけて、既にチームにいる人材の強化に加え、新たな知識や異なる経験を持つ人材の加入を推進できた。特に、チームプリンシパルとしてロスが加入し、彼がチーム全体を統括することで、新しいアイデアや経験がチームに注がれるようになった。昨年はチームにとって、厳しいシーズンだったが、今年は決意を新たにレースに挑みたい。困難に立ち向かい、できることはすべてやった。去年の経験を、今後に生かさなければならない。これまで、空力をはじめテクニカルそしてマーケティング領域を、トップレベルのリソースとともに強化してきた。悔しい昨年の結果を糧に、今年は是非すばらしいシーズンにしたい」と、新シーズンへの期待を語っている。

現地時間25日にバレンシアで開催されたシェイクダウンの様子

なお、2008年シーズンでは、GP2に参戦するルカ・フィリッピとマイク・コンウェイらの若手ドライバー2名と契約したと発表した。2008年のレギュレーションでは、若手ドライバー育成とテスト貢献を目的に、2人にF1マシンで走行するチャンスを与えることが可能になるという。フィリッピは現在22歳で、2008年シーズンはART Grand PrixからGP2に参戦する。コンウェイは24歳で、2007年にGP2初参戦、フィリッピのチームメイトを務めた。