アニメ専門チャンネルのアニマックスがこの夏行った「第1回全日本アニソングランプリ」(応募総数1,792通)、その優勝者である喜多修平さんが、2008年1月スタートのアニメ『PERSONA-trinity soul-』の主題歌「Breakin' through」でデビューすることが発表され、このほど記者会見が行われた。

アニメのほかにゲームや特撮も好きという喜多修平さん。アニマックスでお気に入りの作品は『ドラゴンボール』『ルパン三世』『ケロロ軍曹』とか

喜多修平さんは同グランプリの大阪予選を勝ち抜き、ZEPP東京で行われた8月の決勝大会では「愛をとりもどせ!!」(『北斗の拳』より)、「夢光年」(『宇宙船サジタリウス』より)を熱唱。初代グランプリの座に輝いた。

「第1回アニソングランプリ」表彰式の模様から。審査員のTAKUYAさんは「頭ひとつ抜きん出ている」とコメント。アニソン界の大御所・水木一郎さんも即戦力と太鼓判を押した

今回のデビュー曲「Breakin' through」には元JUDY&MARYのTAKUYAさんがサウンドプロデューサーとして参加。喜多さんの疾走感あふれる爽やかな歌声に、TAKUYAさんならではのインパクトあるギターサウンドがプラスされており、アニソン界期待の新星がスタートダッシュをかけるにふさわしい1曲に仕上がった。

記者会見に緊張の面持ちで臨んだ喜多さんの声を以下に紹介しておきたい。

アニソングランプリについて
「アニマックスでたまたまアニソングランプリのCMが流れているのを見て、『これは行くっきゃない』と思って応募しました。元々歌手になりたかったのと、アニメが好きなんです。そういう人間にしてみたらアニソン歌手というのは究極の夢という感じだったので、チャンスは今しかないと思って応募しました。(決勝大会は)WEB上で事前に優秀者が発表されているのを見たら男の人が3人ぐらいしかいなくて、『女性優勢かな』という思いはちょっとありました。ただせっかく東京まで行けるんだし、思い切って弾けて行っちゃおうということで、1曲目にはインパクトを取って『北斗の拳』をチョイスしました」

『ペルソナ』シリーズについて
「じつは学生のころ、友達に誘われて『女神転生』のテーブルトークRPGをやっていた時期があったんです。そのときのマイキャラの名前がシンだったんですね。今回のアニメの主役の名前も慎(シン)で、『女神転生』の流れを汲む『ペルソナ』の主題歌ということで、大げさなんですけど、運命じみたものを感じてしまいました。作品自体もコアなファンの方が多いと思うんですが、そういった方にも受け入れてもらえるように精一杯がんばって歌ったつもりです」

思い入れのあるアニソン
「アニソングランプリで歌った『宇宙船サジタリウス』の「夢光年」(歌・影山ヒロノブ)ですね。これはアニメも大好きで、DVD化の署名活動にも参加したり、発売されて全巻揃えたりと大好きだったので、その曲でデビューのきっかけをつかめたのはすごくうれしいことです。決勝に影山さんが来ることを事前に知らなかったので、当日は『あれ? いてはるやん!』とめちゃめちゃ緊張して歌いました」

デビュー曲の印象
「作品にマッチした感じの歌詞ですね。若干ダークな感じのアニメなんで、その辺を踏まえたハードがあって、自分で言うのもなんですが(笑)、かっこいい曲になってると思います。歌い甲斐はかなりあります。最初はデモの段階だったんですが『自分に歌えるのかな?」と若干不安で、仮歌のときもあまり満足に歌えてなかった記憶があるんですが、歌い込んで覚えていくタイプなんで、ひたすら練習してがんばりました」

TAKUYAさんからの指導について
「歌ったあとでダメ出しを結構食らいました。自分ではイケてるつもりでブースから出てきても、『うーん』という反応が若干最初怖かったんですけど(笑)、じょじょに慣れてきまして、たまには誉められたりもしつつ。でもやっぱり作品作りに対することには一切妥協のない方で、その辺がいい作品につながってるんじゃないかなと思います」

視聴者へのメッセージ
「今回デビューすることになりまして、まだまだ至らぬところや粗も細かく聞けばいろいろと、ファンの方からすると不満点もいっぱいあるかと思いますが、精一杯いまの自分ができるものはすべて出し切ったつもりですので、アニメともども聴いていただけたらいいなと思っております。よろしくお願いします」

ゲームの世界観を活かしたオリジナルストーリーが展開する『PERSONA-trinity soul-』。喜多さんの歌声とオープニング映像のシンクロが今から待ち遠しいところ
(c)ATLUS/ペルソナ~トリニティ・ソウル~製作委員会

今回、喜多さんが主題歌を歌う『PERSONA-trinity soul-』はプレイステーション 2専用ソフト『ペルソナ3』の10年後の世界を描くアクションアニメ。原作の『ペルソナ3』および『ペルソナ3フェス』は、合わせて35万本以上のヒットを記録している。

『PERSONA-trinity soul-』(全26話予定)の監督は『BLOOD+』『おおきく振りかぶって』などで演出を務めた松本淳氏、シリーズ構成・メインシナリオは『シュヴァリエ』のむとうやすゆき氏、アニメ版のキャラクターデザインは『DARKER THAN BLACK』で作画監督を務めた石井百合子氏、アニメーション制作は『おおきく振りかぶって』のA-1 Picturesが行う。放送局はアニマックスのほか、TOKYO MX、MBS、CBC、テレ玉、tvk、チバテレビ、BS11を予定。

このほか12月24日には、都内会場にて『PERSONA-trinity soul-』プレミアイベントを開催。アニメ第1話の先行試写や、キャストによるトークショー、そして喜多さんらによるミニライブが予定されている。応募は公式サイトの専用フォームで12月7日まで受付中。『ペルソナ』ファンはこの機会を逃さずチェックしてほしい。

また2008年1月1日にはアニマックスにて、アニソングランプリの模様を振り返るとともに、喜多修平さんのデビューに至るまでを追った特別番組「第1回全日本アニソングランプリスペシャル」が放送予定。アニメファン必見のプログラムとなっている。