国立科学博物館は10月6日より、『昆虫記』刊行100年記念日仏共同企画「ファーブルにまなぶ」を開催する。開催期間は12月2日まで。

「ファーブルにまなぶ」は国立科学博物館を含め、北九州市立いのちのたび博物館など全国5カ所を巡回する

ファーブルの『昆虫記』は、第1巻が1879年に出版。最後の第10巻が1907年に刊行され、2007年で100年を迎える。『昆虫記』をはじめとしたファーブルの著作物は、緻密な観察と実験により、日本でも科学的水準が高いと評価され、その上、感性豊かな文章からにじみ出る彼の思想や自然観も、日本人が共感を覚える魅力といえる。

「ファーブルが集めた糞虫の標本」 (フランス国立自然史博物館・アルマス・ド・ジャンーアンリ・ファーブル館所蔵)

同展では、ファーブルの業績とともに、『昆虫記』後の昆虫学や、関連分野の研究の進展と現状を学ぶことができる。スカラベやオオクジャクガなど、『昆虫記』に登場する昆虫を観察した動向が、絵本風のグラフィックで楽しめるほか、「くらしに役立つ昆虫学」では、養蚕、養蜂等の伝統産業の歴史と最新の成果をはじめ、ものづくりや医療に利用される昆虫などを紹介する。

入館料は一般・大学生は900円、小・中・高校生は200円。開館時間は9時~17時、金曜日は9時から20時まで。休館日は、毎週月曜日(ただし10月8日は開館、翌9日は休館)。