2003年より連続ドラマとして3作品が放送され、映画にもなったフジテレビ系の人気時代劇シリーズ『大奥』が舞台化されることが決定。製作発表が東京・増上寺で行われ、主演・浅野ゆう子、安達祐実、金子昇、羽場裕一らが出席した。

豪華絢爛の歴史絵巻が舞台でよみがえる

今回、描かれるのは江戸時代末期、14代将軍・徳川家茂(金子)の時代。孝明天皇の妹・和宮(安達)は将軍家に嫁ぎ、大奥に入る。が、自由奔放な性格のため大奥に馴染むことができず、家茂の母・実成院(江波杏子)との嫁姑対立が決定的に。そこで大奥総取締の瀧山(浅野)が再び大奥を仕切ることになり、権勢を振るい始めるが、実成院は黙ってはおらず、ある陰謀を企てる。そして、瀧山、和宮、実成院の思惑は交錯、女の火花はさらに激しく散り始める。

2003年に放送された『大奥』シリーズ第一作でも浅野は瀧山を演じ、菅野美穂演じる篤子を徹底的にいじめ抜いたが、舞台版でもその凄まじさは変わらないという。「実成院様とのバトルはもちろん、和宮様にもチクチクといびりが入ると思うと楽しみです(笑)」と浅野。一方、「和宮は、芯の強い女性。目でグッと反抗していきたい」と安達も負けてない。

浅野ゆう子の口上で製作発表がスタート。「大奥は女の牢獄でございます……」と迫力たっぷり

「十二単を着られる機会は滅多にないので嬉しいんですが、一度しゃがむと立てないくらい重いんです」と安達

「女性陣に囲まれて幸せ」という金子。しかし、家茂にも波乱が待ち受けている

「舞台上では将軍様ですが、稽古場や楽屋では"使いっ走り"になるでしょう(笑)」と13代将軍・家定役の羽場

そして、テレビシリーズでもお馴染みの"大奥スリーアミーゴス"・鷲尾真知子、山口香緒里、久保田磨希らも出演。名セリフ「美味でございます~!」も飛び出すとか。

早速、"スリーアミーゴス"らが瀧山にご注進!?

監督はテレビシリーズと劇場版の監督を務めた林徹。舞台の演出は初だが「ドラマでは11回のところを舞台では3時間で完結させるので大変ですが、その分、盛り上げるポイントを散りばめるつもりです。早いテンポでお届けできれば」とコメント。そして、これまでのシリーズと決定的に違う点は時代背景だ。舞台版で描かれるのは幕末のため、大奥にも時代の波が押し寄せてくることになる。当時の政治的背景が大奥の女性たちにどう影響を与えたのか、そして大奥がどのような終焉を迎えたのか――このあたりが大きなテーマとなりそうだ。

9月29日より東京・明治座にて、11月3日より名古屋・中日劇場で公演される。また、来年の5月からは全国公演のツアーも決定している。