ふだん、何気なく飲んでいるサントリーの商品。『ザ・プレミアム・モルツ』『サントリー天然水』など、日常に彩りを与えてくれる様々な商品が販売されていますよね。もはや日常に欠かせないラインアップですが、その裏側にあるサステナビリティへの取り組みはご存じでしょうか?

今回の記事では、サントリーが長年にわたって取り組んでいるサステナビリティ活動のひとつ『サントリー 天然水の森』についてご紹介します。この記事を読めばサントリーの商品の印象が変わるかもしれません。

20年の歴史!『サントリー 天然水の森』

ここ数年、「社会的かつ環境的な持続可能性と経済成長を両立させる概念」であるサステナビリティの実現のため、具体的な目標や指針を掲げる企業が増えています。サントリーグループもそのうちの一つですが、環境保全などの活動に取り組み始めたのは、はるか以前とのこと。同グループは「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命(いのち)の輝き』をめざす」という企業理念を掲げています。

1973年には、野鳥が安心して住める環境を作るべく『愛鳥キャンペーン』を開始。その後も、各時代の課題に合わせて様々な取り組みを行っています。

2003年には現在まで続く『サントリー 天然水の森』の取り組みをスタートさせました。コーポレートメッセージが「水と生きるSUNTORY」であるように、清涼飲料や酒類などを製造し販売する同グループにとって水は最も重要な原料であり、事業の持続可能性にも直結します。そこで、水資源を大切に使い、守ることが事業活動そのものという考えから取り組みをスタートさせました。現在では国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養しています。

水源涵養林としての機能が高い森林は、生物多様性に富んだ森林である必要があります。そのため、水を育むと同時に森林の整備にも注力しているのです。つまり『サントリー 天然水の森』は、水源涵養力と生物多様性の向上、双方を目的とした森林整備活動なのです。

熊本県阿蘇の森林から開始した『サントリー 天然水の森』は、2023年11月時点で、全国15都府県22ヶ所、約1万2千ヘクタールにまで展開。約1万2千ヘクタールとは、JR山手線の内側の2倍ほどの広さです。

これらの森林のほとんどは、各市町村や都道府県、国の森を無償で整備するという協定を結んだうえで育まれたもの。

“サントリー 天然水の森”
どんな取り組みをしているの?

『サントリー 天然水の森』って、何をしているの?

良質な地下水を生み出すには、健全な森が不可欠です。では、サントリーはどのような方法で森を育んでいるのでしょうか? 順を追って説明しましょう。森は場所によって状況が全く違うので、まずは植生や鳥類、土壌など、“森の専門家”による科学的知見に基づいて、森を徹底的にリサーチします。そして、植生のありかたや森林のタイプごとにエリア区分を行い、30~100年先の森の姿を予想した森林整備計画(ビジョン)も策定したうえで、木の間伐や植樹を行っているのです。

  • 間伐の様子

基本的に間伐や植樹は、地元の森林組合や林業の仕事を行う方々に依頼しますが、簡単な作業はサントリーの社員も参加。社員の入社2年次研修には森林整備のプログラムがあり、この研修を受けた人数は、のべ8,000人を超えています。

森を整備し、「良質の水」を育み続ける

荒れていた森の樹木を適度に間伐すると、日光が地面に届くようになり、下草が生え、草が蓋の役割を果たし始めます。そして、たくさんの生き物が活動を始め、生き物たちの力で土はスポンジのようなふかふかの状態に。この行程が豊かな水を育むことにつながるのです。この取り組みを20年続けてきたことで『サントリー 天然水の森』では現在、国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養、取水量以上の水を水系に育む「ウォーター・ポジティブ」を実現しています。

  • 手入れ不足の人工林(左)/健全な森林土壌が守られている森(右)

また、フクロウの巣箱を樹木に設置し子育てがしやすい森づくりを行ったところ、鳥たちが営巣をするように。これまで、8種のべ103回の猛禽類営巣が確認されており、多様な生態系の保全につながっています。

  • フクロウが営巣している様子

時代に先駆け、50年前から『愛鳥活動』を

冒頭で説明したように、サントリーは今から50年前の1973年に『愛鳥キャンペーン』をスタートさせました。

  • 1973年、新聞に掲載された、愛鳥キャンペーンの広告

当時のスローガンは、「今日、鳥たちに起こる不幸は、明日、人間の身に降りかかるかもしれない」。新聞広告やポスターなどによる啓発活動のほか、ウイスキー蒸溜所である白州蒸溜所の敷地にバードサンクチュアリを設けることで、野鳥調査や観察会、巣箱かけなどを行っているのです。

  • フクロウの巣箱

1989年になると、愛鳥活動の一層の充実を図るため、公益信託「サントリー世界愛鳥基金」を創設。多様な鳥類保護活動を支援しており、自社運営のwebサイト「日本の鳥百科」では現在200種以上の鳥の情報を掲載。同サイトでは、それぞれの鳥の鳴き声を聴くこともできます。

水の大切さを伝えたい。サントリーだからできる『水育』

『愛鳥活動』『サントリー 天然水の森』と同時進行で2004年から取り組んでいるのは、子どもたちに水や自然の大切さを伝えるサントリー独自の環境教育『水育(みずいく)』です。「水のサステナビリティ」を実践するサントリーだからこそ行える次世代環境教育で、現在は日本を始めベトナム、タイ、インドネシア、フランス、中国、スペイン、イギリス、ニュージーランドの9ヶ国で実施。2022年までの国内外での『水育』参加者は約45万人(内、日本国内の参加者は約23万人)となっています。

  • 水や自然の大切さを伝える『水育』

プログラムの内容は『サントリー 天然水の森』で開かれる、小学校3~6年生とその保護者を対象にした自然体験プログラム「森と水の学校」。

  • 「森と水の学校」自然を体験し森を守る大切さを学ぶ

そして、各地の小学校を訪問し、4、5年生を対象に学校の先生と専門の“水育講師”が一緒に授業を行う「出張授業」があります。2020年からはオンライン授業も開始し、規模を拡大しています。2023年の段階で、対面とオンラインを合わせると45都道府県の学校で授業を実施。さらに、自宅で授業の復習を行えるよう端末で楽しく学べるホームワークアクティビティも展開しています。

  • 子どもたちは実験に興味津々

「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命(いのち)の輝き』をめざす」という企業理念のもと、いつの時代も社会の課題解決に取り組んでいるサントリー。これからも、「水のサステナビリティ」を推進するトップランナーとして、最先端のサステナビリティ活動を継続させていくことでしょう。

ウォーター・ポジティブを実現する『サントリー 天然水の森』とは

まとめ

・サントリーにとって最も重要な原料の水資源を大切に使い、守ることが事業活動そのものという考えから、2003年より良質の水を水源涵養エリアの森で育てる『サントリー 天然水の森』の活動を展開
・2023年2月時点で、全国15都府県22ヶ所、JR山手線の内側の2倍ほどの広さの約1万2千ヘクタールにまで展開
・国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養、取水量以上の水を水系に育む「ウォーター・ポジティブ」を実現
・水を育むと同時に森林の整備にも注力。美しい森を作ることで多様な生態系の維持再生を実現させている
・50年前の1973年に『愛鳥活動』を開始。以来、多様な鳥類保護活動を支援している
・子どもたちに水や自然の大切さを伝える、オリジナルの次世代環境教育『水育』を国内外で実施。これまでに約45万人が参加

“サントリー 天然水の森”
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