9月に入り、少しずつ日差しと暑さがやわらいできました。もうすぐ過ごしやすい季節がやってきます。秋といえば……そう! スポーツですね!
「今年こそは運動不足を解消して、健康で美しい体を手に入れたい」と思っている人も多いのではないでしょうか。かくいう筆者もその1人です。とはいえ、これまでに数々の運動を試してみては挫折し続けてきた筆者。三日坊主にならず、楽しく続けられる運動はないものか……。
そう思っていたところ、マイナビニュース編集部からご紹介いただいたのが、カシオ計算機とアシックスが共同開発したランナー向けパーソナルコーチングアプリ『Runmetrix』(以下『Runmetrix』)と、そのアプリに連携するモーションセンサー『CMT-S20R-AS』(以下 モーションセンサー)と専用G-SHOCK『GSR-H1000AS-1JR』(以下 専用G-SHOCK)でした。
いい機会なので、ランニング初心者である筆者が『Runmetrix』、モーションセンサー、専用G-SHOCKを2カ月半間使ってみて、どのような変化があったのかをレビューすることに。また、本格的にランニングしている人の参考として、ランニング上級者である三河賢文さんにも試していただきました。
『Runmetrix』のモーションセンサー・専用G-SHOCKは“自分だけのパーソナルコーチ”
まずは走る前に専用アプリ『Runmetrix』をダウンロード。会員登録などを済ませたら、モーションセンサー、専用G-SHOCKとペアリングします。
モーションセンサーはランニング中の骨盤の動きをキャッチして、フォームを解析してくれるツールです。使用時はランニングパンツに装着します。専用G-SHOCKは腕につけることで、心拍数や走行コース、距離、ペース、タイムなどが計測可能。
『Runmetrix』は、モーションセンサーと専用G-SHOCKで取得したデータをもとに、あなたに合ったランニングフォームの改善方法やトレーニング内容を提案してくれます。『Runmetrix』とモーションセンサー、専用G-SHOCKを併用することで、いわば自分だけのパーソナルコーチングが実現するのです。
また、『Runmetrix』では目的や経験にあわせてランニングプログラムが設定できます。今回筆者は初心者向けのダイエットプログラム「BE HEALTHIER」を選択しました。個人的な目標は「2カ月半で走る習慣をつける」こと。なにしろ、これまでは1カ月もまともに続いたことがなかったですからね……。
データの可視化とパーソナルコーチで走ることが楽しくなった!
さて、それではいよいよ2カ月半のデータを発表します! すべてのデータをお見せすると膨大な量になってしまうので、初日・中盤・最終日のデータをかいつまんでご紹介します。
まず、初日のデータです。
『Runmetrix』上で走行距離や走行ペース、ピッチ、心拍数など細かい部分までわかるのはモーションセンサーや専用G-SHOCKと連携しているからこそ。グラフ化されたデータも見やすく、初心者でもすぐに理解できるのがいいですね。
ちなみにランニングフォームのスコアは「負担の少ない接地」「安定した姿勢」「左右対称性」「スムーズな重心移動」「動きの力強さ」「骨盤を軸とした全身の連動」という6つの指標で測定されます。アプリ上で6つの指標をタップすると、各指標の詳しい説明も表示されるので、ランニング初心者でも理解しやすく参考になりました。
この六角形がバランスよく整っていると、バランスのよいフォームといえます。筆者の場合、「動きの力強さ」が特に不足していることがわかりました。
こちらが、スマートフォンアプリの3Dアニメーションで表示された初日のランニングフォームです。青が筆者のフォームで、赤は意識したいフォーム、つまり正しいフォームとなります。こうして見ると、脚の動きが全体的に中央に寄っており、手の振りも小さめです。
フォーム詳細分析では、「『安定した姿勢』のスコアが低い傾向にあります。骨盤の適度な前傾が保てなくなり、脚にかかる負担が大きくなっているようです。」とのコメントが。具体的な解説のおかげで、次に走った時は姿勢を意識することができました。
また、ランニングプログラムでは「走る日」と「走行距離」が決められています。メニューに沿って走れば、プログラムを達成できるというわけです。
もちろん100%達成するのは簡単ではありませんが、筆者のようなランニング初心者は、「どれくらいの頻度でどれくらいの距離を走ればいいのか」という目標を立てることすらできませんから、こうしてロードマップを提示してくれるのは非常にわかりやすいと感じました。
5週目で「動きの力強さ」と「走行ペース」が改善
ではモニター中盤のデータを見てみましょう。
フォームスコア自体は伸びていませんが、動きの力強さが増し、平均ペースも初日の8分10秒/kmから7分14秒/kmに改善しています。
この時期はちょうど、アドバイスをもとにフォームの改善を試みていた時期でした。たとえば「少し前傾して自然に脚が前に出るようにしましょう」といった具体的なアドバイスです。
これまでは走りのフォームなんて考えたこともなかったですし、考えたとしても正解がわからないのでどうしようもなかったわけですが、モーションセンサーのおかげで「自分の走りを改善する」という新しいやりがいを手に入れられました。
ランニング初心者だと、この「ランニングフォームを改善する楽しみ」を体験したことがない人が多いと思います。自分と同じように「ランニングしたいけれど続かない」という友人や家族には、ぜひフォーム改善の楽しさを伝えていきたいですね。もちろん、自分自身のフォームスコアももっと伸ばせるようにもしていきたいと思います。
「ゴールを目指す楽しさ」によってランニングが習慣に
こちらが最終日のデータ。フォームの改善はまだ取り組んでいる途中だったので、六角形のグラフは歪に見えるかもしれません。ただ、注目してほしいのはランニングプログラムです。
今回約2カ月半の間に筆者が走った回数は18回! 約4日に1回の頻度で走っていたことになります。記事を書くにあたり編集部からもらっていた要件は「週に1回」のランニングでした。つまり、記事を書くためだけならランニングは週1回でよかったのです。
ところが今回走っているうちに、自分のフォームや走行状況が記録されることが面白くなり、「もうちょっとこうすればいいのかな」や「コースを変えて走るとどう変わるのかな」といった具合に、走ることがだんだんと楽しくなってきたのです。
これまで1カ月も続かなかったランニングにこれほど意欲的に取り組めたのは、モーションセンサーや専用G-SHOCKによる「ランニングフォームの可視化」の面白さと、アプリによる「パーソナルコーチ」があったからです。
このように、ランニング初心者としては「ランニングが習慣になった」という大きな成果があがりました。ではすでにランニングが習慣になっているランニング上級者にとって『Runmetrix』、モーションセンサー、専用G-SHOCKはどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか。
経験者向けプログラム「RUN LONGER」で『Runmetrix』を2カ月半使用してくれた、三河賢文さんに感想を伺いました。