熱狂的なファンも多い、AppleのMacBookやiMacといったラインナップ。しかし、これらのストレージは、一言でいって高価だ。これは本体内蔵ストレージの拡張費用に留まらず、「AirMac Time Capsule」などの純正ネットワークストレージでも同様だろう。価格が高めな一方で、多くのNASで採用されているRAIDにも対応していないため、NASが故障した際のデータ破損を防ぐ手立てもない。
そんなMacOSのデータ保存にお悩みのユーザーにおすすめしたいのが、台湾「Synology」のNASだ。今回は、NAS専業メーカーであるSynologyの最新モデル「DS216+」を紹介しつつ、最新のNAS OS「DSM 6.0」に追加されたソフトウェアを確認していこう。
Braswellをベースとすることで処理能力が向上した定番シリーズ
PCやMac、スマホやタブレットなど、デバイスの数が増えれば増えるほどその必要性は高まる一方だ。特にNAS専門メーカーから発売される製品は、ただネットワーク上にストレージを構築するだけでなく、数々の機能を搭載している。台湾の「Synology」は、そんなNASメーカーの老舗だ。
まずは今回試用する「DS216+」について紹介しておこう。DS216+は、インテルのデュアルコアCPU”Braswell”こと「Celeron N3050」を搭載。1.6~2.16GHzの動作クロックを誇るこのCPUを採用することで、アクセス速度を111MB/sへ向上させるのみならず、高品質な4K Ultra HDビデオ変換や、コンテンツの高速な検索機能などを可能としている。SATA3.0に対応したベイが2基用意されており、最大内部容量16TBの環境を構築できる。また外部ポートとしてUSB2.0×2、USB3.0×1、eSATA×1を搭載しているため、さらなる拡張や、外部メディアとの直接的なやり取りも可能だ。
DS216+のフロントパネル。LEDランプは、上からステータス、LAN、DISK 1、Disk 2、電源。その下にUSB3.0端子を備える |
背面にはHDDの熱を逃がすための92mmファンを搭載。また外部ポートとして有線ギガビットLAN×1、USB 2.0×2、eSATAを搭載する |
取り付けはとても簡単。ケースフロントにゴムで固定されたプラスチック製カバーをパコッと外すと、内部にHDDトレイが確認できる。上部のレバーを押しながらこのトレイを取り外し、HDDを取り付けて再度本体に挿入すればOKだ。ネジなどを外すためにドライバーを用意する必要もない。なお今回は、HDDの最大手メーカー「Western digital」のNASストレージ用HDD「WD Red」シリーズの6TBモデル「WD60EFRX」×2台を使用した。