「山田井くん、そろそろ別の人気サイトを立ち上げてみない? 」いつものように原稿書きに精を出していたある日、そんなメールがマイナビニュース編集部から突然送られてきた。別の人気サイト? いったい、何の話だ。

っと、筆者以上にこの記事をご覧の方には意味がわからないと思うので、簡単に説明させていただこう。筆者はライター業の他に14年ほど前から個人でウェブサイトを運営しており、長くやっていることもあってか、そこそこ人が集まるようになっている。編集部からのメールはおそらくそれを受けてのことだろう。つまり、「昔から運営しているサイト以外に、もうひとつ新しいサイトを立ち上げて人気サイトを目指してみない? 」ということだ。

…… いや、言わんとすることはわかったが、急にそんなこと言われても。

そもそも、筆者にそんな話を持ちかける意図がわからない。これは何か裏があるのでは…… と思わず身構えてしまったが、しかし考えようによってはチャンスでもある。

もちろん、14年続けているサイトをやめるつもりはないし、そちらで手一杯というのも事実だが、一方で「何か新しいことに挑戦したい」という気持ちだけはずっと持っていたからだ。しかし、いかんせん一人ではなかなか良いアイデアも浮かばず、「まぁいいや」と逃げてしまっていた。だが、わざわざ編集部からこんな話がきたということは、サイト制作に協力してもらえるんじゃないだろうか。三人寄れば文殊の知恵ともいうし、ここはひとつ、突然の誘いに乗っかってみようじゃないか。

―― ということで、マイナビニュースへやってきた。目的はひとつ。新しいサイトの企画会議を開くためである。参加者は筆者を含めて4名。いずれもマイナビの若手社員たちばかりなので、フレッシュな意見が期待できそうだ。

マイナビ社内で会議

さっそく、ミーティングがスタートしたのだが…… 予想に反して、まったくアイデアが出てこないのである。ちょっとちょっと! インターネット界に衝撃を与えるようなすばらしいアイデアを次々に出していってくれないと!

そこにMさん。「そんないいアイデアすぐに出るなら、この会議開いてなかったと思いますよ」


ごもっともである。

そう簡単にアイデアは出てこない

うーん、しかし、「人気サイト」と一言でいっても非常にアバウトだ。「人気」というからには、たくさんの人が毎日のように訪問してくれるサイトということになるわけだが、この「毎日のように」というところが難しい。

ウェブサイトを長く運営しているとわかるのだが、サイト運営には「まぐれ当たり」の時期というのがあって、何かの拍子にドカンと人が増えることがあるのだ(そしてサーバが落ちるという苦い経験をしている)。しかし、それは一時のことで、続かないのである。波が引くように、訪問者はサーッといなくなってしまうものなのだ。

会議は難航

それを「毎日」訪問してもらうためには、「毎日のようにニーズがあるサイト」でなければならない。筆者がずっと続けているサイトはおかげさまで常連さんがそれなりの数いるのだが、新しいサイトでゼロから集めるのは至難の業である。

うーん。困った。完全に暗礁に乗り上げてしまった。MさんとNさんに至ってはぼちぼち会議に飽きてきたのか、「おいしいランチが食べられる近所のお店」について情報交換している。もうサイト関係ないやん。

「ちょっとトイレに」

と、ここでOさんがガタッと立ち上がった。

おっ、なんだ? 何かいいアイデアでも出てきました?

「お花摘み、いえ、トイレに失礼します」

そう宣言してOさんは会議室の外へスッと出て行ってしまった。

…… なんでお花摘みって言っておきながらトイレに言い換えたんだろう…… 普通、逆じゃない?

と、心のなかでツッコんだところで、ハッとした。

ひらめいた!

そうだ! トイレ! トイレだよ!

「トイレがどうしたんですか? 漏らしそうなんですか? 」

怪訝な表情で尋ねてくるMさん。違う! そうじゃない!

「つまり、トイレの口コミサイトですよ」

ちょうどOさんもトイレから戻ってきたところで、筆者はホワイトボードで企画案を説明することにした。

説明しましょう

ずばり、サイト名は「全国トイレコレクション(仮)」。その名の通り、日本全国のトイレの情報を口コミで網羅するサイトである。

「トイレの情報って何ですか?」と首を傾げるNさん。

「トイレ……?」

よろしい、それでは語りましょう。

まず、大前提として知っておいてほしいんだけど、僕はお腹をすぐに壊します。一日何回もトイレに駆け込むし、一度入ったら人よりも多少長く時間がかかります。何でなのかは、ちょっと公共の場所で説明するのは憚られるので割愛するけど、とにかくあまりにもトイレに行くので、心配になって人間ドックで相談したくらいです。大丈夫だったけど。

「……はい」

おっと、もうすでに若干引き気味のNさんだが、これも人気サイトのためだ。我慢してもらおう。僕だってまさか妙齢の女性の前で自分のトイレライフを赤裸々に語ることになるとは思わなかった。

ちょっと引いてる?

とにかく、だ。

そんなお腹ゆるゆる族にとって、町のどこに公衆トイレがあるのかを把握しておくのは非常に重要。特に都心はトイレも混んでいる可能性があるため、自分のお腹具合と待ち時間を考慮して最適なトイレを選ぶスキルも必要とされるのである。

すべてのお腹ゆるゆる族へ……

しかし、当然のことながら、すべてのトイレの場所を把握するのは不可能。ならば、世の中に数多ある口コミサイトと同じく、皆でトイレ情報を投稿できる口コミサイトがあったら絶対に便利だろうと思うのだ。ちなみに検索してみると、似たようなサイトやアプリは出てくるのだけど、女性用に特化していたり、個人でやっていて情報が更新されていなかったりと、「これで決まり!」と呼べるようなサイトはなさそう。今からでも十分、人気サイトになれる余地がありそうなのだ。

「なるほど、トイレですか。僕はお腹が強いのでまったく気にもしていませんでした」

お腹が強いのであまりトイレコレクションのお世話にならなそうなMさん

大きくうなずくMさん。お腹が強いのか…… うらやましい……。

「でも口コミって言ったって、トイレの場所をマッピングしていくだけになるんじゃ? 」とOさん。

いや、トイレの情報はそれだけではない。お腹ゆるゆる族である僕はトイレの場所はもちろんだが、トイレそのものの質にもこだわりを持っている。一言でトイレといっても、清潔さや設備は千差万別。ウォシュレットの有無や、ジェットタオルの有無、和式と様式の数の違い、鏡が割れているかどうか、おむつ台などチェック項目はいくらでもある。しかも、昔は汚かったとしても、建物や施設のリニューアルなどで、最新の美しいトイレに生まれ変わっていることもあるのだ。

そういった最新トイレ情報を場所と共に投稿できたら、最高のトイレ情報サイトになるんじゃないか。誰よりも筆者が助かるし。

「でも、集客はどうします? 人がこないとそもそも情報が充実しないから、サイトが成り立たないと思うんですが」

痛いところをついてくるね、Nさん。そう、そこは一番の問題なのだが……。

「一緒にオウンドメディアを立ち上げればいいんじゃないでしょうか。そっちの記事を拡散できれば人が集められます」

おっと、Mさんがナイスなアイデアを出してくれた。なるほど、流行のオウンドメディア戦略は悪くなさそうだ。逆に人が集まりすぎるとサーバに負荷がかかってサイトが表示されなくなる心配もあるが……。

「そこはまぁ、突発的なアクセスをさばけるサービスを備えたサーバを選べばいいんじゃないですかね……」

ちょっと心もとない様子で返事するMさん。うーん、そんなサーバあるのかなぁ……まぁ、とりあえずサーバ選びは宿題ですな。

「ちなみに口コミってことはユーザーに書き込んでもらうってことですよね? そういう場合、ユーザーに安心して使ってもらうためにも情報を暗号化する必要があると思うのですが」

「暗号化って面倒くさそうですよね……」とテンションが落ちるOさん

続いてのツッコミはOさんから。そうなんだよねー口コミサイトの場合はその部分がかなりデリケートな問題になる。口コミの内容や個人情報が盗聴・改ざんされないためにも、「SSL」と呼ばれる暗号化技術を使った方がユーザーも安心だ。「SSL」が使えるサーバならいいのだけど、レンタルサーバ代にあまり高い金額は支払えないので、リーズナブルでそれらの機能を備えたサーバを選ぶ必要があるのだ。これもちゃんと選ぶ必要があるだろう。

とにかく、構想は決定した。お腹ゆるゆるで、いつもトイレを探しているあなたに贈る「全国トイレコレクション」である。

Nさん、野郎のトイレ話に付きあわせてすみませんでした

なかなか悪くない気がするし、構想で終わらず実際に作ってみてもいいんじゃないかな、このサイト。筆者は管理人として、全国のお腹ゆるゆる族のために誠心誠意、運営していく所存であります。

筆者後記

記事内で紹介した「急激なアクセス増加でサイトが表示されなくなる」という状況には筆者も度々泣かされてきたのですが、でもそれってどうしようもないよな……と諦めていました。ところが! レンタルサーバの老舗サービスである「さくらのレンタルサーバ」が、今年4月22日より一時的に転送量の容量を増加する「リソースブースト」という機能を追加したようです。これはぜひ試してみたい。

さらに7月30日には年額1,500円(税抜)でドメイン認証を利用できる「ラピッドSSL」も提供を開始したとのことで、コストを抑えつつセキュリティにも配慮したサイトを構築できそう。そう、たとえば口コミトイレ情報サイトとかね!

本稿で飛び出した山田井ユウキ氏のアイデアを実現するには、「さくらのレンタルサーバ」がオススメ!
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1回目:「鯖」ならぬ「サーバ」について猫に質問してみた
2回目:人気サイトを作りたい! マイナビニュース若手社員と会議したら思わぬアイデアが飛び出した(本記事)
3回目:サイト管理者の天敵「503エラー」を防ぐ「リソースブースト」を使ってみた

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