冷却性能とグラフィックス性能を確認 - 「DirectCU H2O」の威力は?

ここからは「POSEIDON-GTX780-P-3GD5」のグラフィックス性能と冷却性能を確認していこう。比較対象として、同じASUS製の「GTX780-DC2OC-3GD5」を用意した。検証環境のスペックは以下の表の通りだ。

■検証環境
CPU Intel Core i7-4770K(3.5GHz)
メモリ DDR3-1866 4GB×2(9-11-9-27)
チップセット Intel Z87 Express
M/B ASUS MAXIMUS VI FORMULA
ストレージ 128GB SSD(東芝 THINS128GG4BBAA)

比較として用意したASUS製グラフィックスカード「GTX780-DC2OC-3GD5」。高性能空冷クーラー「DirectCU II」を採用している

検証用マザーボードにはR.O.G.ブランド「MAXIMUS VI FORMULA」を使用。こちらも液冷機構を備えた大型ヒートシンク「CrossChill」が搭載されている

まずは注目の冷却性能の確認だ。「POSEIDON-GTX780-P-3GD5」の液冷、空冷および「GTX780-DC2OC-3GD5」空冷の3パターンにおいて、OpenGLベンチマークソフト「Furmark」のバーンインベンチマークを実施した。解像度は1,920×1,080のフルHDで15分を実行したときの、GPU温度を測定した。なお、計測時の室温は26度だった。

「GTX780-DC2OC-3GD5」に搭載された高性能空冷クーラー「DirectCU II」をもってしても69度という温度に達する「Furmark」だが、「POSEIDON-GTX780-P-3GD5」の液冷では、なんと43度までしか温度が上昇しない。その差は26度と、圧倒的な性能を見せた。また空冷時においても70度と、「DirectCU II」と遜色のない、いやクロック上昇分を考えるとそれ以上の冷却能力が確認できる。

液冷パイプが追加されている分、空冷では冷却能力が劣るのではないかと思われたが、思わぬうれしい誤算だ。ひとまずは空冷で使用し、将来的に液冷にステップアップしようと考えているユーザーや、液冷システムに万が一のことがあった場合の補助冷却としても十分な性能だろう。

グラフィックス性能を各種ベンチマークで確認

続いて、映像処理能力をベンチマークで確認していこう。まずはWindowsの動作速度の指針となるWindows エクスペリエンス インデックス スコアのグラフィックススコアだが、Windows8.1ではシステム標準では確認できなくなっているので、Windowsシステム評価ツールを利用して計測した。

結果としては、グラフィックス2項目は8.7という結果となった。GeForce GTX 780というハイエンドGPUだけあって、現状のグラフィックスカードの中ではトップクラスの数値だ。

続いて、FUTUREMARKの定番3Dベンチマークソフト「3DMark」を試す。「3DMark」では、さまざまな仕様のシステム向けに3パターンのベンチマークテストが実行できるが、今回はDirectX 11世代のゲーミングPC向けベンチマークである「Fire Strike」に加えて、より負荷が高いExtremeプロファイルで計測を行った。結果は以下の通りで、「GTX780-DC2OC-3GD5」と比較すると動作クロック上昇分がしっかりと反映されている。グラフィックスカード一枚でスコア9000超えは圧巻だ。

さらに、簡単ではあるが、国産ゲームのベンチマークを試してみよう。テストに利用したのは「ロストプラネット 2 ベンチマーク」のDirectX11バージョンと、ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編だ。それぞれ最高品質に設定し、解像度1920×1080ドット、2560×1440ドットにて計測した。

どちらのベンチマークにおいても、最高品質でも余裕で動作させられる数値を叩きだした。こちらのベンチマークテストでも、やはり動作クロック上昇分はしっかり確認できる。

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