靴は手入れして永く履くことで、家や車のように愛着が湧く

嵐店長:ところで、福田さんのお気に入りの靴はどんな靴ですか?

福田氏:黒のストレートチップです。英国のブランドで、値段も結構しました(笑)。
履くほどに馴染む感じがよくて、もう6年ぐらい履いています。あと同じデザインの茶色も気に入っています。茶色ってお洒落に見えるじゃないですか。それまではしていなかったですけれど、シューツリーなんかも入れたりして大切にしています。ただ、メンテナンスは自分では難しいところもあるので、買ったところに持って行ってやってもらうこともあります。靴を永く持たせるための簡単なメンテナンスってありますか?

嵐店長:そうですね。革製品なので、定期的に油分を与えることが大切ですし、靴の型くずれを防ぐにはシューツリーを使うのはいいですよね。湿気も吸ってくれますから。雨の日などは防水スプレーを使うのもおすすめしたいです。永く持たせるにはメンテナンスによるところが大きいのですが、製法でも違ってきます。グッドイヤーウェルト製法なら、ソールが摩耗してすり減ってくれば、張り替え修理ができます。自分で手入れをして修理しているとどんどん愛着が湧いてくるものです。

福田氏:愛着。いやあ、本当にそうなんです。そういえば、その長く履いている靴をメンテナンスに出して戻ってきた時、つま先と踵が光っていたんですけど、ああ、こういう磨き方するんだって思いました。これがお洒落なんだって。あと、いい靴のソールって革じゃないですか! どうして革なんですか? ツルツルして危ないじゃないですか! 僕なんか何度も転びそうになりましたよ(笑)。

嵐店長:確かに滑りますけど、天然素材のほうが馴染みやすいですね。通気性がよかったり、静電気がおきにくかったりという利点があります。

福田氏:なるほど、足への馴染みを重視しているんですね。

"いい靴"とは自分にどれだけ馴染んでいるか

嵐店長:デザインは何かこだわりがありますか?

福田氏:シンプルであまりゴテゴテしていないのがいいです。基本的に華美なものが僕は嫌いなんですよ。ですから、穴飾りなどが入っているものはあまり好きじゃない。あと、先がとんがり過ぎている靴、流行ったじゃないですか。あれも好みではないですね。本当にシンプルなのが好きで、特にスーツの場合は。

嵐店長:そうですね。スーツにはブローグ(穴飾り)があまりない靴がしっくりくるかもしれませんね。福田さん、スエードの靴はお持ちですか?

福田氏:持ってないです。スエード、カッコいいなあ。でも雨には弱いですよね?

嵐店長:いえいえ。むしろ撥水がいいので、防水スプレーすれば、表革よりも雨天には適しています。

福田氏:えっ、そうなんですか! 勉強になります。少しずつ靴選びの幅を広げていけたらいいですね。仕事をしていて最近思うのは、靴は人から見られるということ。僕も見ますから。並べてみたら値段の違いも大体わかるじゃないですか。といっても、僕にとっての"いい靴"決して値段だけじゃないですけど。どれだけ馴染んでいるか、そうすることでどれだけ違和感なく普段の気持ちでいられるかなんです。これは仕事のパフォーマンスにも関わってきます。靴が自分に合っていないとダメなのは、サッカーをやっていた時と同じです。

嵐店長:私もそう思います。靴が足に馴染むのは時間がかかりますが、革は育てるものだから仕方ありません。

福田氏:そうですね。育てるのに時間がかかるのは人間といっしょですね。

選手時代、福田さんがフィット感にとことんこだわったのは、アスリートとして常に最高のパフォーマンスを出したかったから。練習で徐々に馴染ませて、やっと自分の足にしっくりきたスパイクだけが本来の力、いやそれ以上の力を発揮できることを福田さんは知っていたのだ。現役を退き、サッカー解説者として活躍する今も、その靴との付き合い方は変わっていない。

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(文:和田知巳)

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