日本のパソコン市場でもっとも売れているのがA4ファイルサイズのノートPC、いわゆるスタンダードノートだ。「比較的に安価だったから」「販売スタッフに薦められたから」「時には持ち歩くこともありそうだから」「未使用時は収納できるから」などといった理由で、スタンダードノートを購入したPC初中級者も多いことだろう。だが、そうしたわりと漠然とした理由でPCを選んでしまってよいものだろうか……。
この企画では「スタンダードノートでいいや」と思っているユーザーにぜひオススメしたい製品がある。それがツクモの展開するプライベートPCブランド「eX.computer」の「AeroMini」(エアロミニ)だ。スタンダードノートと同じくらいの予算で購入でき、非常にコンパクトなので場所を取らない。それでいて、スタンダードノートに勝る点が数多くある。PC購入時に安直にスタンダードノートに流れるのではなく、このコンパクトなデスクトップPCを検討してみる価値はすこぶる高い。
冒頭でスタンダードノートを選ぶ理由に「持ち歩ける」「収納できる」ことを挙げたが、少し考えてほしい。スタンダードノートは重量が3kgを超える製品が多く、無理をすれば携帯は不可能ではないものの、持ち歩くのはかなりの負担となる。また、やはりこの重さのため、頻繁に収納したり設置したりするのもおっくうだ。結局、机上に据え置きとなってしまっている方も多いことだろう。となれば、デスクトップPCという選択も十分に考えられる。
ノート向けよりも高性能なパーツを採用
まず注目したいのが、デスクトップPCで採用されるパーツのほうがノート向けよりも高性能であること。この性能差が顕著なのが、CPUとHDDである。ノート向けCPUは狭いボディ内であまり発熱しないように、熱電力設計が抑えられており、その分、パフォーマンスはデスクトップ向けCPUに劣っているのだ。また、ノートPCで採用されているHDDは2.5インチサイズ。デスクトップで使用される3.5インチHDDに比べ、読み込み速度/書き込み速度ともに劣る。ちなみに、読み込み速度が低いとプログラムの起動などが遅くなり、書き込み速度が低いとデータコピーなどに時間がかかる。
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Core i5-2500Kを搭載したエアロミニのWindows エクスペリエンス インデックスのスコア。CPUで7.5のスコアとなった。ちなみにノートPC用のCPUであるCore i5-2450Mのスコアは7.0だった |
目立たないが光学ドライブの性能にもデスクトップとノートPCで開きがある。一般的に、ノートPCで採用されるスリム型ドライブは、DVD±R書き込みが最大8倍速なのに対し、デスクトップPCで採用される光学ドライブの規格上の最大は16倍速書き込み。オリジナルDVDを頻繁に作成するユーザーならば、デスクトップのほうが有利なのだ。