富士通の2011年パソコン夏モデルが発表されてから4カ月が経過し、販売価格がこなれてきた。この価格変化を考えると、今は最新マシンへの置き換えに絶好の時期だといえる。ここでは注目機種の特徴を捉えながら、同社の直販サイト「富士通WEB MART」での最適なカスタマイズを考えてみる。なお本記事の価格等はすべて9月16日現在のキャンペーン内容に基づいているので、ご注意いただきたい。

高性能なセパレートPC「ESPRIMO DH」

「ESPRIMO DH70/DN」「ESPRIMO DH50/DN」は、富士通製パソコンのラインナップの中で唯一のセパレート型デスクトップだ。最大の特徴は、インテルの最新デスクトップ向けアーキテクチャを採用している点にある。ここ最近はモバイル向けアーキテクチャを利用した液晶一体型がデスクトップの主流を占めているが、デスクトップ向けアーキテクチャのほうがパフォーマンスは上回る。その点で高性能にこだわるユーザーに向くといえる。

ESPRIMO DH70/DN

本機をカスタマイズする際に妥協したくないのがCPUだろう。カスタマイズメニューにはCore i3-2100(3.10GHz) / Core i5-2300(2.80GHz) / Core i7-2600(3.40GHz)と3種類のCPUが用意されているが、注目は4コア/8スレッド処理が可能なCore i7-2600。マルチスレッド対応のソフトウェアと組み合わせることで高いパフォーマンスを発揮できる。ちなみにCore i3-2100は2コア/4スレッド、Core i5-2300は4コア/4スレッド処理となる。また、Core i5-2300とCore i7-2600は「インテル ターボ・ブースト・テクノロジー」に対応し、負荷がかかると前者は最大3.10GHz、後者は最大3.80GHzまでクロックアップする。性能を考えるなら、少なくともCore i5以上をチョイスしたい。

スリムタワーとしては、ヒートシンクが大きめのCPUクーラーを採用している。冷却効率を高めることで、高性能なCPUを搭載しても静音性を損なわないための配慮だ

メモリについても欲張りたい。標準搭載されるOSは、Windows 7 Home Premium SP1 64bit版。32bit版のWindowsならば4GB以上のメモリはムダとなるが、64ビットOSでは大容量のメモリ領域を活用できるので、4GBではなく8GBでオーダーするのが妥当だろう。一方でHDD容量を500GB~1TBと控えめにしたり、Blu-ray DiscドライブではなくDVDスーパーマルチドライブにしたりするのも手だ。「ESPRIMO DH」シリーズにはテレビ機能が提供されていないので、録画番組を録りためる領域が不要、ダビングする機能は不要と割り切れるのだ。

4基のメモリスロットが用意されている。4GB×2枚の計8GBでオーダーしておき、(保証外となるが)あとから4GB×2枚のモジュールを購入し増設。計16GBの大容量メモリ空間とすることも

WEB MARTに用意されるクーポンを利用すれば、Core i7-2600/8GBメモリ/1TBのHDDというハイスペックな仕様の製品を、90,714円(ディスプレイなし)で購入可能だ。

メインもモバイルもこなす「LIFEBOOK SH」

「LIFEBOOK SH76/DN」は、13.3型ワイド液晶を採用したモバイルノートPC。モバイルマシンは一時期、CULVと呼ばれる低電圧版CPUを採用したマシンが幅を利かせていたが、最近は標準電圧版CPUを搭載した仕様が目立つようになってきている。本機もそうした潮流に沿ったマシンで、標準電圧版CPUを採用することにより高いパフォーマンスを確保している。

LIFEBOOK SH76/DN

特筆したいのは、標準電圧版CPUのパワーを確保しながらも、JEITA測定法で約11.0時間のバッテリ駆動時間を実現していること(Core i5-2520M搭載の場合)。パフォーマンスとモビリティを両立したマシンといえるのだ。1,366×768ドットの13.3型ワイド液晶、ピッチ19mm/ストローク2.7mmを確保したキーボード、そしてストレスなく使用できるパフォーマンスを持つ本機は、モバイルだけでなくメインマシンとしても利用できるユーザビリティを備えている。

キーピッチ19mm、キーストローク2.7mmを確保した打ちやすいキーボード

カスタマイズする際のポイントは、利用形態による。2台目または3台目のサブマシンとして補助的に利用するならば、Core i3-2310M(2.10GHz)、メモリ4GB(期間限定で2GB→4GBグレードアップ無料)、500GBのHDDと最小構成をチョイスし、購入のしやすさを追求するのがよい。この場合、WEB MARTのクーポンを適用すると91,840円となる。一方、メインマシンとして利用するならば、インテル ターボ・ブースト・テクノロジーに対応し、定格2.50GHz、最大3.20GHzまでクロックアップするCore i5-2520Mを選びたい。メモリも64ビットOSの特性を生かすために8GB、HDDも640GBにグレードアップしておくと万全だろう。この場合、WEB MARTのクーポンの適用で117,840円となる。さらに性能を求めるのなら、CPUにCore i7-2620M(2.70~3.40GHz)を選ぶ手もある。

なお、本機の光学ドライブは着脱可能な「モバイル・マルチベイ」方式になっている。より軽くしたければ、光学ドライブをはずし約1.66kgから約1.52kgに軽量化できる。またオプションの増設用バッテリ(期間限定で8,820円)を装着すれば、Core i7選択時には約14.5時間、Core i5/Core i3搭載時には約14.6時間の駆動時間を確保(いずれもJEITA測定法)。モビリティ重視のユーザーなら注目してもらいたいオプションだ。

光学ドライブは着脱可能なモバイル・マルチベイ方式

カジュアルに使えるモバイルPC「LIFEBOOK PH」

「LIFEBOOK SH」よりも可搬性を求めるならば「LIFEBOOK PH75/DN」に注目したい。同機は解像度1,280×800ドットの12.1型ワイド液晶を採用し、SHよりも若干小さいディスプレイとなっている。だがそのぶん重量が約1.30kgと軽く、携帯性が高い。さらに内蔵バッテリパック(L)を装着することでバッテリ駆動時間も約12時間(JEITA測定法)と「LIFEBOOK SH」を上回り、モビリティ性能がより鮮明になっているのが特徴だ。

LIFEBOOK PH75/DN

本機も「LIFEBOOK SH」と同様に、標準電圧版CPUを採用し、実用的なパフォーマンスを確保している点が見逃せない。用意されているCPUはCore i3-2310M(2.10GHz)とCore i5-2520M(2.50GHz)の2種類で、ともにインテル ハイパー・スレッディング・テクノロジーを採用し、2コア/4スレッド処理が可能だ。また後者はインテル ターボ・ブースト・テクノロジーにより、最大3.20GHzまでクロックアップする。

キーピッチ18mmと、このサイズにしては余裕のあるサイズ。スクロールパッドのボタン中央には指紋センサーを装備

メインマシンを補助するモバイル機としての性格が色濃いので、購入のしやすさを重視してカスタマイズするのがよいだろう。CPUにCore i3-2310M、4GBメモリ(期間限定で2GB→4GBグレードアップ無料)、320GBのHDDの最小構成でクーポンを適用すると89,440円となる。また上記構成のHDDを、消費電力が低く耐振動性に優れるSSD(256GB)に変更した場合、クーポン適用後の価格は153,440円となる。モバイル性能を高めたいのなら、SSDにも注目したい。

右側面のUSB端子は電源オフUSBメモリ充電機能を備える

(マイコミジャーナル広告企画)

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