こんにちは、阿久津です。Windows上で動作する「Kinect for Windows v2 Sensor」の予約が始まりました。出荷は7月を予定しており、実際に利用可能になるのはSDK 2.0が公開されてからとなるでしょう(図01)。

図01 今夏リリース予定の「Kinect for Windows v2 Sensor」

価格は199ドル(約20,000円)で、23カ国からの予約を受け付けていますが、日本はXbox Oneのときと同じく「Coming Soon」扱い。しかし、ファーストモデルの約25,000円より若干安い価格は食指が動きます。まだ具体的な利用シーンを想定できませんが、ソフトウェア開発者の方々はユニークな開発にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

さて、Windowsのフォルダー選択ダイアログは、サイズを自由に変更できることをご存じでしょうか。例えばサブフォルダーを深く展開する場合は、縦方向に広げることで目的のフォルダーを探しやすくなります(図02)。

図02 エクスプローラーから開いたフォルダー選択ダイアログ。通常のダイアログのため、サイズは自由に変更できます

しかし、一度変更したダイアログサイズはレジストリに保存されるため、次に呼び出した際にも再現され、間延びした印象を受けることもあります。これらの情報はHKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorerキーに保存されています、DWORD値「Browse For Folder Height」はダイアログの高さを、DWORD値「Browse For Folder Width」はダイアログの幅を格納する仕組みです(図03)。

図03 フォルダー選択ダイアログの情報は、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorerキーに格納されています

まずは以下のチューニング手順をお試しください。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorerキーを開きます。
3. DWORD値「Browse For Folder Height」を削除します。
4. DWORD値「Browse For Folder Width」を削除します。

これでチューニングが完了しました(図04~10)。

図04 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図05 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorerキーを開きます

図06 DWORD値「Browse For Folder Height」を右クリックし、メニューの<削除>をクリックします

図07 確認をうながすメッセージが現れます。<はい>ボタンをクリックしてください

図08 続いてDWORD値「Browse For Folder Width」を右クリックし、メニューの<削除>をクリックします

図09 確認をうながすメッセージが現れます。<はい>ボタンをクリックしてください

図10 [F5]キーを押してください。今回はレジストリエディターを終了させません

では、結果を確認してみましょう。エクスプローラーで任意のファイルやフォルダーを選択した状態で、リボンの<ホーム>タブを開き、<移動先><コピー先>ボタンをクリックすると現れるメニューから<場所の選択>を選択してください。するとフォルダー選択ダイアログが現れますが、初期状態のサイズに戻ったことを確認できました(図11~12)。

図11 任意のファイルなどを選択してから、リボンの<ホーム>タブ→<コピー先>→<場所の選択>とクリックします

図12 フォルダー選択ダイアログが現れました。サイズが初期状態に戻っています

一方、レジストリエディターの表示内容を[F5]キーを押して更新しますと、DWORD値「Browse For Folder Height」および「Browse For Folder Width」が生成され、新たなデータとして「332(10進数)」「371(10進数)」が書き込まれたことを確認できます。なお、これらのデータを「0」に変更した場合、標準的なダイアログサイズになる仕組みであることを確認しました(図13)。

図13 レジストリエディターで[F5]キーを押すと、各DWORD値が生成されたことを確認できます。<×>ボタンをクリックして閉じてください

本チューニングの応用例としては、あらかじめお好みのフォルダー選択ダイアログサイズを見極めた上で、各DWORD値のデータを確認。その上で書き込み権限を変更して固定化するチューニングや、新たにWindowsをインストールした後のチューニング設定としてレジストリファイル化するといった場面にも使えます。お試しください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus