こんにちは、阿久津です。本誌を含めた各誌が報じているように、「Microsoft Surface」の国内発売が事実上決まりました。告知を行うWebページが設けられています。ただし執筆時点では、本社Microsoftからも、公式な発表は行われていないため詳細は不明(図01)。
興味深いのは日本国内でリリースするラインナップです。ご存じのとおり、Microsoft Surfaceには、ARMプロセッサ向けのSurface RTとIntel製プロセッサ搭載のSurface Proの二種類が存在します。加えて後者は2月上旬にリリースされたばかりで米国およびカナダでしか販売されていません。また、日本国内販売をこのタイミングで行う理由が、パートナー企業に配慮した結果であると推定しますと、Surface RTモデルが発売されるのではないでしょうか。
同モデルに搭載されるOSはWindows RTとなるため、Win32/64向けに開発されたソフトウェアは動作しません。Windows APIの実装であるWinRT(Windows Runtime)向けソフトウェアに限定されますので、標準アプリケーションやWinRTをサポートするWindowsストアアプリに限定されます。そのため、Windowsストアアプリの充実度がWindows RTの使い勝手を左右しますが、現状のWindowsストアアプリにキラーアプリケーションは存在しません。
気になるのは価格設定ですが、Surface RTはMicrosoft Storeで32ギガビット版で499ドル。64ギガビット版で599ドルとなります。1ドル90円で換算すると4万5,000円/5万4,000円前後と比較的安価な価格設定と言えるでしょう(図02)。
詳細は今週金曜に行われる発表会で明らかになります。ご興味をお持ちの方は本誌を含めたニュース媒体を確認してください。
さて、Windows 8はサインイン画面にユーザーアカウント名、およびアカウント画像が並びます。通常は使用するアカウントをクリックし、任意のパスワードを入力してWindows 8にサインインしますが、これがセキュリティホールになり得ることは改めて述べるまでもありません(図03)。
以前のWindows OSでは、HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\WindowsNT\CurrentVersion\WinlogonキーにDWORD値「DontDisplayLastUserName」を作成し、値のデータを「1」に変更することで無効にすることができました。しかし、Windows 8は同キーを使用することはできません。そこで、Windows 8に即したサインイン時にユーザーアカウントの入力を求めるチューニング方法を紹介します。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Systemキーを開きます。
3. DWORD値「dontdisplaylastusername」をダブルクリックし、値のデータを「1」に変更します。
4. [F5]キーを押してからレジストリエディターを終了します。
5. Windows 8へ再サインインします。
これでチューニングが終了しました(図04~08)。
図05 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Systemまでキーをたどって開きます |
早速結果を確認しましょう。ロック画面を解除し、Windows 8のサインイン画面を表示させますと、ユーザーアカウント名およびパスワードの入力を求められるようになります。これで使用するコンピューターにユーザーアカウントがあることを知るユーザーしかサインインできなくなりました(図09)。
なお、サインイン時に用いるのはユーザーアカウント名であり、表示名ではないことに注意してください。例えば図03にある筆者のユーザーアカウントは「Yoshikazu Akutsu」ですが、これは表示名。ユーザーアカウント名は「kaz」となります。この情報は「ローカルユーザーとグループ」を起動し、ユーザーアカウントのプロパティダイアログで確認できます。この工程を省くとWindows 8へサインインできなくなりますので注意してください(図10~11)。
それでは、また次号でお会いしましょう。
阿久津良和(Cactus)