もしかしたらこの人と付き合うことになるかも……。オレのこと好きなのかな、それとも……と微妙な間柄の相手がいる。そんなときは、ドキドキして切なくて、ハッキリしない状態がつらい不安もありながらも、期待もあってけっこう楽しいものだと思います。

しかし、恋愛にはいわゆる「決め手」となるものが必要で、やっぱりこの人が好き! この人と一緒にいたい! と思う決め手になる出来事が恋愛の命運を分ける……というのはよくあることです。

そこで今日はいい意味でも悪い意味でも、女の子が恋愛の行方を決断する、決め手になってしまったエピソードについて考えてみることにします。まずは、付き合いを思いとどまった女の子のお話から……。

●かわいい女子や若い女の子にはあからさまにやさしくしてデレデレするけれど、そうでない女子には素っ気ない態度を見てしまった。きっと女子だけでなく、男性に対しても、たとえば後輩とかにはキツくあたって、上司にはいい顔をするとか、相手を見て態度を変えている人なんだと思い、一緒に老いていけない気がした。

●お酒を飲んで酔っ払ったときに、明るく開放的になるならまだいいのだけれど、絡み酒とか泣き出す系とかになる男の人は困る。社会人が仕事の場での飲み会なのだから、自分をコントロールしてほしいし、酔って絡むとかグチるとか泣くとか、そういうのは親しい男友だちか恋人の前だけですればいいのにと思い、付き合うのは思いとどまった。

●イロイロなことに詳しいのはいいことだけれど、詳しすぎて一人で話をとっちゃう男子とか、あまりにも専門的でマニアックな話をえんえんと続けられると困ってしまう。私と会話したいわけじゃなくて、ひとりで話したいだけという気がしてきて、別に私じゃなくてもいいよねと思った。

●これから付き合うかも……と微妙な間柄の彼と初めて2人きりで出かけたとき、彼のセレクトしたランチのお店にいったのですが、「ここ、元カノが教えてくれた店なんだ……」「よし、オレは前の恋愛を克服した」「違う女子ときてやったぞ」とか、独り言みたいにつぶやいてるのを聞いて、は? え? となってしまいました。彼の目的、元カノとの別れを克服? は達成できたみたいなので、ランチの後、すぐにひとりで家に帰りました。 あ、あと、そのランチだけど、たいしておいしくもなかったから。

●友人に男子を紹介されたとき、相手の男の子とLINEのIDも無事に交換できて幸せな気持ちで帰宅しました。家に着くと彼から連絡があり。ドキドキしながら読んでみると、「Aちゃん(私)にあんなことを言われてキズつきました」と書いてあってビックリ。「キズつけてしまってごめんなさい」と返事を打つとすかさず、「あやまってくれたからゆるすね」と……。その後も何度か会ったのですが、似たようなことがつづくし、同じようなことがある度に前のこともほじくり返して説教してくるので、お付き合いはムリそうと思いました。言いたいことがあるなら、会ってるときに言って! と何度も頼んだんだけど。

人の話を聞かない感じ、チマチマ、グチグチした感じが女の子にはウケがよろしくない様子です。では次にうまくいったパターンについてみていきましょう。

◯職場で親しい先輩から、いきなり告白されて驚きました。細くて色白でメガネで、外見的な雰囲気からなんとなく勝手にひょろっとした男子というイメージを持っていたのですが、考えてみると仕事のイベントがあったとき、会場に運搬する段ボール箱を、「持つよ」と軽々と持ってくれて、あ、男の子なんだ……と。女子同士のウワサ話を軽く聞き流し、時にはいさめたり、後輩の失敗をさりげなくフォローしたり、行動すべてが男らしかった。この人なら大丈夫そうと思いました。

◯いつも会社で顔をあわせている親しい同僚に告白されて、彼のことを特別に意識したわけではなかったんだけれど、あるとき彼が私の携帯に電話をかけてきたときに、とても落ち着いて滑舌のいい、親しみやすい声をしていることに気がつきました。顔というか外見とセットになっているときは気づかない、意外な側面でした。それから、彼と一緒にいると疲れないし、落ち着くなぁと気づいて付き合うことに決めました。

◯会社の車を運転して、上司と先輩男子が同乗していたのですが、途中お昼ごはんを食べようということになり、ショッピングモールの駐車場に車をとめることにしました。そのとき、私の車庫入れテクニックがふたりにバレてしまい、「ウソだろ」「何がどうなってたやら」「オレ、無事に生きてた」「すげー怖かった」とランチのネタにされてしまいました。そこから先は、先輩が運転をかわってくれたのですが、とても運転がうまくてしかも安全運転。助手席に安心して座っていられました。その後、先輩と付き合うことになったのですが、決め手は、「今度からオレが運転するね」ではなく、 「Bちゃんがひとりでも安全でいられるように、車庫入れを鍛えます」と言ってくれたことです。この人は、オレがいないとダメみたいに女子を扱わないんだなと思って安心できました。

◯家族のことでつらいことがあって、ちょっと落ち込んでいた時期があったのですが、「どうしたの?」と、そんなに親しくもない仕事上の知り合いの男性から聞かれました。事情を話すつもりはなかったのですが、なんとなく彼にはイロイロと話してしまい、(うわー。こんな重い話をして、絶対引かれてる……)と思ったら、「たいへんだったんだね。話してくれてありがとう。でも、こういう時こそ、気分転換したほうがいいよ。今度デートでもしようか?」と言われて、思わずふきだしてしまいました。それから何度か会ううちに、「つらいときひとりで悩むより、一緒に悩む相手がいたほうがいいと思うから、付き合ってください」と告白されて。家族のゴタゴタは困ったことだけど、彼が精神的に落ち込んでいるときそばにいてくれる人だとわかってよかったです。

◯会社のメンバーでカラオケにいったとき、ふだんあまり目立たないとなりの部署の先輩が歌を歌ったら、超うまくてびっくり。場も大盛り上がりでした。「歌、すごいうまいですね」と帰り道に声をかけたら、「学生時代、バンドしてたんだ」と言うので、楽器や音楽と縁遠い私はそれだけで、「すごーい」と尊敬してしまいました。それから、ギターを教えてもらうことになり、お付き合いすることになりました。仕事をしているだけじゃなくて、プライベートでカッコいい一芸があると、きゅんとします。

恋愛がうまくいく決め手になるには、でーんと男らしくかまえている感じや、頼りになる落ち着いている雰囲気が大事なようです。また、ギャップがいい! ギャップ萌えというのも女の子をドキドキさせるポイントとなりそうです。

男らしさを見せるとか、頼りになるところを見せる場面はつくろうとしてできるものでもないのがむずかしいところですが、ふだんは地味でおとなしめかもしれないけれど、こんな一芸あるぞ! というところはなんとか披露できなくもなさそうな気がします。

好きな女の子、気になる女の子にいいところを見せられる機会やきっかけがうまくできますよう、男性のみなさんがチャンスをつかまえられますよう、お祈りしています。

酒井冬雪です。スポーツが得意という人は、スポッ◯ャ! とか、そういうところにいくと、カッコいいところを見せられそうです。個人的には、釣りで釣れたお魚を針からはずす姿とか。お化け屋敷で「ほら、怖くないよー」と平気な感じとか、自分にはできないことをしれくれるときゅんとします。では、よい週末を!