男女問わず、友人はけっこういるし、女の子の前だと緊張してしまうとか、女の子とうまくしゃべれないとかいうわけでもない。でも、恋愛のチャンスがあまりないし、今回はいけるかも! というときも、「いい人なのだけれど」ということばで終わってしまうことが多い。

「いい人なのだけれども……」の続きが知りたい。いい人なのだけど、なぜ彼氏にはなれないのか? 怖いけど知りたい気持ちもある、という男性……。少なからずいるのではないかと思います。

今日は、女の子が思う「いい人なのだけど」という、むずかしい問題について考えてみることにします。

女の子が「いい人なのだけど」というとき、その続きについて、いい人なのだけど、ここがこうだからダメという部分は教えてくれない場合がほとんどであるはずです。もちろん、男性のほうからもう少しふみこんで相手の女の子に、「いい人だけど、どうして付き合えないの? 何がひっかかるのか教えて?」と聞いてみれば、理由をきちんと説明してくれる女子もいるかもしれません。

けれど、「イロイロと(肩書きが)立派すぎて、私にはもったいない。もっとステキな女性のほうが、あなたにつりあっていると思う」とか、「完璧な男性すぎて、私にも同じような完璧さを求められても、こたえられなさそうだから」とか、言われてしまうと……。

それで「そうか、そういう理由なら仕方ないな」と納得できる男子はいいのですが、(うわー、男を持ち上げる手法でうまく断られたー)(いやいや、もったいなくも何ともないので、お願いですからもらってくださーい)という気持ちになる男性もいるはずです。

相手の女の子が本音で話してくれるかどうかは女の子の性格次第、ふたりの関係がどのくらい親密か次第であるともいえます。女の子が本音を言ってくれそうもない、また怖くて「どうして?」なんて彼女に聞けないというのでしたら、自分自身で(どうしてかなー)と見当をつけないといけない状況になると思います。

というわけで、幾通りかのパターンを挙げてみることにします。

●何もかもかなぐり捨てて、恥をかいても「君が好きなんだ!」という気迫のようなものが感じられない。別に私じゃなくても、いいのではないかな。私に断られても、また次にいきそう、と思わせてしまっている。

●誰に対してもやさしい。どの女の子にも平等な態度を取っているので、本当に自分のことを好きなのかどうか判断しにくい。また、実際に彼と付き合いはじめて、今までどおりに誰にでもやさしい態度を取っていたらしっとしてしまいそうで困る。

●いい人で、アタマもよくて賢くて、道を外れずに、このまままっすぐ歩いていくのだろうなという安定感はあるけど、そのせいか人の話を聞かないところがある。気が付くと、彼の思う方向にみんなが動いてしまっていたり、気づかぬうちに周囲の人をコントロールしたりしているので、彼女になったらそれがしんどくなる気がする。

●正直に言うと、外見が好みのタイプではない。ごめんなさいとしか言いようがない。 ●いい人なだけに、もう少し、身なりに気を使ってくれればいいのに……と思っている。ヒゲの剃り残しとか、ワイシャツの襟首の汚れとかビニール傘とか、申し訳ないけど、私にはムリです。

●いい人なのだけれど、なかなか本音が見えないというか、よそよそしいというか。 いつまでたっても、知り合い程度のお友だちレベルの付き合いしかできない感じ。恋人同士になるのなら、もっと自分の感情をさらけだして私にぶつけてくれないと困る。

●ギャグセンスが高くて、毒舌でおもしろいのだけれど、恋愛にはシリアスな場面や恥ずかしいけどいとおしいみたいな場面もいっぱい出てくるもの。そんなときに、笑いでごまかされたり、私を茶化されたりしたらしんどい。友だちとしては、おもしろくていい人だけど、彼氏となるとちょっと尻込みしてしまう。

●マメでやさしくて、友だち同士の飲み会とかあると幹事をしてくれて、とってもいい人だけど、彼氏になったら、あのメールの量やLINEつなぎっぱなしな感じがネックになりそう。マメでもなければ、一人の時間がいっぱいほしい私には、彼の人なつっこさについていける自信がない。

●昔ながらのいい人、男らしい男子かもしれないけれど、ぶっきらぼうなメールや電話口での無愛想な受け答えが、私を不安にさせています。付き合ったら、いっぱい泣かされそうなので、ムリかなと思った。

●というか、告白されていない。もしかして、それって「告白?」という場面があったかもしれないけれど、ハッキリしない感じだったし、押しが弱いのかもしれない。やさしい人だけど、やさしいだけじゃ物足りない。

このように、女の子が言う「いい人だけど……」の後にはさまざまな理由があるものです。だから、ダメなのだというわけではなく、そこをわかってもらえたら、好きになってしまう可能性はあるのに……というケースも多々あります。

たとえば、相手の女の子がひとりでいたいような雰囲気をかもしだしていたら、ちょっと放っておいてあげるとか。さみしそうにしていたら、長話に付き合ってあげるとか。身なりを整えて、清潔感をアピールするとか。恥ずかしい、恥をかきたくないという気持ちはちょっと横に置いておいて、思い切って「好きだ」と告白してしまうとか。

そういったことだけで、ただのいい人ではなく、彼氏になってしまう可能性もあるかもしれないのです。恋愛のはじまりは、ささいなきっかけというのはよくあること。いつもの「いい人」な自分ではなく、本音と本気をさらけだすと、相手の女の子もあなたの気持ちをわかってくれるはずです。

恋愛のはじまりという大事な場面で「ここぞ」という力を出せる男子なのかそうでないのか、女の子は男性のそんなところを見ているのかもしれません。いい人で終わってしまうというのなら、そこから脱却して、女の子がきゅんとなるような男っぽいところも見せてみてほしいものです。

酒井冬雪です。個人的には、いい人なだけでなくて、欠点や悪いところも見せてくれる男子のほうが好きです。欠点がかわいいと思ってしまうので、ついそこをいじってしまうのが、いけないクセです。では、またねー。