こんにちは。一日3時間をニコニコ動画に費やすダメ社会人、山田井ユウキです。

今日もさっそく最近流行の動画や埋もれている良動画を独断と偏見で皆さんに紹介していこうと思います。選ぶ基準はただ一つ、僕の趣味です!

――さて、ニコニコ動画を代表するコンテンツといえば、なんといってもボーカロイド文化でしょう。初音ミクをはじめとするボーカロイドはそれまでのDTM界では考えられなかったほどのソフトの売り上げを記録し、ブレイクからの2年間、数多くの才能を世の中に送り出してきました。

今回ご紹介するのは、そんな「ボカロオリジナル(ボーカロイドによるオリジナル曲)」と、「歌ってみた」カテゴリの歌い手たちによるコラボレーション動画の数々です。

中にはMP3として配布してくれるうp主もいるので、お気に入りの楽曲はぜひダウンロードしてMP3プレーヤーに入れておきましょう。

なお、冒頭の文の繰り返しになりますが、楽曲、及び歌い手のチョイスは完全に僕の趣味によるもので、楽曲や歌い手について優劣を付けるものではありません。というか人気のある曲は当然「歌ってみた」動画も多数アップされており、そのすべてを見るのは不可能です(たとえば「メルト」を「歌ってみた」動画はタグ検索だけでも2,800件以上がヒットします)。この記事で「ボカロオリジナルを歌ってみた」動画に興味を持たれたならば、ぜひ自分自身でも色々と探してみることをお勧めします。

ということで、前置きが長くなりましたが、早速ガシガシと紹介していきますよ!


トラボルタPによる頑張る人に向けた応援歌、「頑張ろうよ」を、優しい歌声が持ち味の「amu」がしっとりと歌い上げた名コラボ。声と曲調がぴったりとハマっていて、特に高音の伸びが聴いていてとても心地良い。かなり高いキーでも難なく歌いこなすamuの音域の広さには、同じ男性としてかなり憧れます。


初音ミク初期の傑作である「桜の季節」。作詞作曲はゆうゆP。和風テイスト大好き人間としては外せない一曲を、透明感あふれる歌声で人気の「Milia」が"歌ってみた"コラボ作品。「うたのおねいさん」と呼ばれるだけあって声に癖がなく、とても聞きやすい。


生と死をテーマにした歌詞が奥深いヒット曲「サイハテ」。小林オニキスの代表作として120万回以上も再生された楽曲のアレンジバージョンを「uinona」が歌った動画。感情を押し殺したような淡々とした歌い方は、この曲によく合っています。聴く者すべてに訴えかけてくるもの悲しさと、メジャーコードが持つ明るさとのギャップがたまらない。


もちーべPによる「はらり」。キャッチーなメロディーと間奏のギターソロが印象的な名曲を歌ったのは「らむだーじゃん」。さすがに男性に原キーは厳しいのか、キーを2つ下げて歌っており、それがまた新鮮で良い味を出しています。


歌い手としての評価も高い磯Pによるロックテイストな「袖触れ合うも他生の縁」を、これまたかっこいい歌声に定評のある「5コマスベリ」が歌う。本人いわく「バンドの経験もない普通の会社員」とのことですが、そうは思えないほどの張りのある良い声をしています。


2009年に入って早々、ニコニコ動画を感動の渦に巻き込んだアゴアニキPの巡音ルカ曲「ダブルラリアット」。もはや説明不要の楽曲だけに数多くの歌い手が「歌ってみた」動画をアップしており、どれも魅力的でチョイスに困るほどなのですが、今回ご紹介するのは「実谷なな」バージョン。力強さと艶の両方を兼ね備えた歌声に元気付けられること間違いなし。


2008年の年末に投稿された、iroha(sasaki)作曲・kuma作詞の鏡音リンオリジナル曲。楽曲だけでなく動画の完成度からも高い評価を受け、現在では200万再生を突破。ド素人の僕が聴いてもわかるぐらい歌うのが難しいこの曲を、わずか一週間でさらりと歌ってみせたのは「トゥライ」。実はボーカロイド作曲者の流星Pと同一人物ということで、その多才っぷりにはただただ脱帽するばかりです。落ち着いた大人っぽい歌い方で、安定感は抜群。特にコーラスの心地良さに注目して聴いてほしいと思います。


初音ミクがニコニコ動画に登場した最初期から活動している音楽ユニット、OSTER project。個人的には明るくてポップな曲の作者というイメージが強い彼らですが、もちろんそれだけでなく様々なタイプのオリジナル曲を発表しており、音楽性の幅の広さはニコニコ動画随一かも? そんなOSTER projectが送る珠玉のバラード「つきうさぎ」を歌ったのは、香港在住の歌い手「ほんこーん」。投稿の度に上達している彼女の魅力が個人的にもっとも発揮されていると思うのがこの動画です。特に感情の高ぶりが視聴者にも伝わってくるラストの歌声は鳥肌もの。それにしても、知らないうちにニコニコ動画もずいぶんと国際化したもんだ……。

――ということで、まだまだご紹介したい「ボカロオリジナル」×「歌ってみた」コラボ動画は山のようにあるのですが、ひとまず今回はここまで。この企画はいずれ第2弾、第3弾と続けていきたいと思っています。少しでも皆さんの音楽ライフのお役に立てることができたなら幸いです。

勝手エヴァンジェリスト・山田井ユウキ

1980年生まれ。レビューサイト「カフェオレ・ライター」で、映画、漫画、ゲームなどを独自視点からレビューする他、「builder by ZDNet Japan」「ハリウッドチャンネル」など各種媒体で記事を連載中。どんなに忙しくても一日数時間ニコニコ動画に費やすという、社会人としてあるまじき生活を謳歌中。好きな動画ジャンルはゲーム実況、ボカロ、他エンタメ系全般。

(タイトルイラスト:3P3P) ※本コラムで紹介している動画は、作者やサイトなどの都合により削除されることもあります。あらかじめご了承ください。