前回は『会話に役立ちそうなクッション言葉や気遣い言葉、とっさの時に焦らないための上座・下座の位置』についてお伝え致しました。さて連載の第3回目は『ファッションと身だしなみ』についてです。

会社に入ったばかりの新人さんや転職して新天地へ向かう人から聞かれる意外と多い質問がファッションについてです。どういった服装が正解なのか、どこまで自分の好みを入れてもいいものか。頭を悩ませる方も多いことでしょう。 毎日の仕事着、皆さんは何をどのように着て出勤していますか?

会社によっても規定がある、制服がある、大まかな決まりしかないなど様々だと思います。今回は一般的な目安として参考にできそうな事柄をピックアップしてご紹介しようと思います。ファッションに自信のない方や就職活動している方、来年から社会人になる方必見です。会社の規定を守りながら参考にしてみてください。

TBCグループでも研修の際に服装についてのチェック項目を設けて確認できるようにしています。そして研修で習った身だしなみでお客様への接客をすることが基本です。

今回はビジネスにおけるファッションなので相手に好印象であることを条件に話を進めていこうと思います。

スーツ出勤 - 男性が注意すべき点は?

まずスーツで出勤される方。ワイシャツやズボンにアイロンはかけているでしょうか。シワになっているとどうしてもだらしなく見えがちです。最近では形状記憶のシャツや服を吊るしたまま蒸気を当てられるアイロンもあります。面倒かとは思いますが毎日着るものなのでなるべくシワのないように心がけましょう。

クールビズが終わり、ネクタイを着用する方も多いことでしょう。ネクタイは正装として相手に敬意を表すだけでなく顔周りを彩り印象深くする効果もあります。ネクタイの色や柄もあなたのイメージ付けに一役買ってくれることでしょう。

大まかに言うと、赤は情熱やパワフルさを感じさせる色です。勝負したいときや活動的に見せたいときに使ってみてはいかがでしょうか。反対に青系は冷静さや知的な印象を与えます。信頼感を持ってもらいたいときにもお勧めです。緑色はリラックス感や安心感を、黄色は朗らかさや陽気さを与えます。その日会う人や自分の印象付けたい雰囲気を想像しながらネクタイを選んでみてはいかがでしょうか。ちなみに、自分から見て目がチカチカする、目が行き過ぎて気が散ってしまう等の柄は相手にも同じ印象を与えてしまう可能性があるので避けておくと良いでしょう。

シャツのことで言うと、襟元の汚れは自分では見えづらく他人にはよく見える部分です。自宅で洗っている人は、洗濯の際に専用の洗剤を塗るなどひと手間かけてみてください。固形石鹸を軽く塗ってから洗濯機に入れるだけでも汚れが取り除ける場合もあるので試してみてください。

スーツ出勤 - 女性ならではの注意点とは?

女性のスーツ姿も基本的には男性と同様です。ひとつ注意したいのは購入時です。男性に比べて丸みのある女性の体型はかっちりしたスーツと相性が良くない場合もあります。必ず試着をし、自分に合ったサイズや素材のものを選んでみてください。そして肩まわりやウエストやヒップは必要ならお直しをすることをお勧めします。買った店やお直し専門店へ行けば直してくれます。お直しには時間がかかる場合もあるので、日程に余裕を持って頼むと良いでしょう。

さらにこれも女性限定の話ですが、ストッキングは色を吟味して買いましょう。目安としては自分の脚の色より少しだけ濃い色にすると色浮きせず引き締まって見えます。ストッキングはとても破れやすいものです。多めに買っておいて替えのものを一枚鞄に忍ばせておくと突然の事態にも焦らず済みます。

基本ではありますが、男女にかかわらずジャケットやズボン、スカートの後ろの仕付け糸を外さずにいる方や袖にタグが付いたままの方を見かけます。購入したらすぐ外し、初めて着る時にもう一度確認してから着る習慣をつけましょう。

オフィスカジュアル出勤 - 社風に合った服装を選ぶ

次にオフィスカジュアルで出勤の方。社内でデスクワークを中心にしている方など、最近では自由な服装の会社も多いそうです。華美すぎず社風に合った服装を心がけましょう。露出の多い服や歩くたび大きな音のする靴、会社にふさわしくないものは避けておくのが良いでしょう。

身だしなみを毎日気を付けることで習慣にし、清潔感のある格好をしたいものです。崩しすぎず身構えすぎず、ファッションを味方につけて毎日の仕事に臨んでください。

『ファッションと身だしなみ』についてはいかがでしたでしょうか。次回は『ビジネスでの敬語の使い方』をお話しします。敬語の正しい使い方を学び、コミュニケーションにさらなる自信をつけていきましょう。

執筆者プロフィール:名越 華子(なごや はなこ)


大学卒業後、TBCグループ株式会社入社。入社2年目より秘書として勤務。日々の秘書業務を活かし敬語やマナー等本の監修や講演をし、若手の育成などにも力を注ぐ。

その後マーケティングPR戦略部広報室に所属。TBCが掲げるTotal Beauty Communicationsの略であるTBCの窓口として美容や健康の情報を発信。秘書検定1級、青汁マイスターの資格を持つ。

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