カニンヘンダックスフンドの子犬

小柄な体形が特徴

■カニンヘンダックスフンドの歴史
胴長短足で大人気のドイツ原産の犬種・ダックスフンド(ドイツ語読みではダックスフント)は、スタンダード、ミニュチュア、カニンヘンの3種類の大きさがあります。カニンヘンダックスフンドは、ダックスフンドの中で最も小さい種類の犬。

ダックスフンドは、ドイツ語でアナグマを意味する「ダックス(Dachs)」と、犬の「フント(Hund )」を合わせたもので、「アナグマ犬」の名の通り、当初はアナグマを狩る猟犬として作られました。その起源は古く、古代エジプトの壁画にダックスフンドと酷似した姿が描かれています。

スタンダードサイズのダックスフンドは、狩猟犬として活躍していましたが、ネズミやウサギを狩る際、体が大きすぎるため獲物が入り込んだ小さな穴の中まで追いかけることができませんでした。

そのため、19世紀頃にはスタンダードよりも小さなミニチュアとカニンヘンがブリーダーによって生み出されます。カニンヘンは「ウサギ」を意味し、現在もドイツではウサギやテン(イタチの一種)を狩る猟犬として活躍しています。

ダックスフンドは、各国の協会でサイズの定めがあり、国によって若干の違いがあります。日本では、両親がカニンヘンであれば子犬はカニンヘンに登録されますが、ミニチュアでも生後15カ月以上たった状態で、胸囲が30cm以下であればカニンヘンに登録を変更することが可能です。

カニンヘンが日本に紹介されたのは1995年と比較的最近ですが、その小さく愛らしい姿と活発な性格で、大きな人気を博しています。

■カニンヘンダックスフンドの特徴と性格
胴長短足の体形で知られるダックスフンド。顔は面長、尾は長く、耳は下に垂れる形。非常に筋肉質で、運動能力に優れます。機敏な動きと耐久力を併せ持つエネルギッシュな犬です。

毛色は「レッド」を基本色とし、「クリーム」「ゴールド」「チョコレート」などさまざまなバリエーションが見られます。

性格は毛質によって若干の違いがあるといわれていますが、基本的には好奇心旺盛で、穴を掘ったり獲物を追いかけたりと、もともとの猟犬としての資質を強く持っています。

カニンヘンはミニチュアよりもさらに行動的で活発です。頭の回転が速く、動きもきびきびと軽快そのもの。それゆえ、やや落ち着きがないと見られることもあるようです。

愛情豊かでとても友好的。人間が大好きですが、見知らぬ人に対しては警戒心が強く、番犬としても優秀です。

■飼うなら…
適切なしつけやトレーニングが重要であることは他の犬種と同様ですが、基本的にはとてもフレンドリーで手入れも簡単な、ペットとして飼いやすい犬種です。

その体形ゆえに足関節の形成不全や椎間板ヘルニアなど、固有の疾患に悩まされることが多いのは、他のダックスフンドと共通しています。

■画像提供元
ペットショップ「COO&RIKU」