モノと丁寧に付き合い、"ミニマリスト"を目指すパンダ「おはぎ」さんがシンプルな暮らしをコミックとエッセイで紹介します(毎週木曜日更新予定)。

素敵なインテリアは憧れ

ものがあふれて管理ができてなかった頃でも、インテリアには興味がありました。時にはインテリア雑誌を買うことも…。憧れはするものの、絶対自分には無理だよな~と諦めきった気持ちで眺めていたのを覚えています。どうにかしたいと思いつつも、実家にいた頃は部屋のインテリアよりも服や遊びにお金が使いたかったので、そこまで本気でやろうとは思っていませんでした。そんな私が最初にインテリアに凝ろうと動いたのは以前の結婚のときです。

一目ぼれの家具が…!

嫁入り道具でいくつか家具を買うことになりました。そこで、以前から憧れていた真っ白な食器棚を買いました。食器棚に限らず、家具は白いものに憧れを持っていました。あれこれカタログで選んでいると、デザインもサイズも理想通りのものを発見! うれしくて即決し、わくわくしながら到着の日を待っていました。

いざ食器棚が到着し、予定していた場所に棚を置くと「あれ? こんな食器棚だったかな?」と困惑しました。デザインや色目はカタログ通りなのですが、カタログで見たような素敵さがさっぱりありませんでした。「こんなものなのだろうな」「実際に目で見てから買えばよかったな…」と後悔はしましたが、せっかく買ってもらった嫁入り道具にケチをつけるのも気が引けたので使っていました。

食器棚との再会

以前の結婚生活で使っていたその食器棚ですが、離婚後しばらくして今の部屋に引っ越してきてから再び使うことになりました。そこで久しぶりに食器棚と再会。そのときに「あれ?」と思ったのが、「この食器棚、こんなにステキだったかな?」ということです。

もちろん約10年前に買った、使い込まれた食器棚です。汚れは多少あるものの、奇麗にしてやればとても好みのデザインでした。新品のときはあんなに気に入ってなかったのに、なぜ今になって気に入ったのでしょうか。

魅力が環境のせいで半減する

考えてみると、結婚生活を送っていた部屋は物がとても多かったです。食器やキッチンで使うものが置ききれなかったので、この食器棚以外にも棚がありました。全然デザインの違う棚です。棚の中身もあふれそうな程の食器…。しかも乱雑においていました。

今では自慢の家具に

現在この食器棚は、友達が遊びにきたときなんかには一番褒められる自慢の家具となっています。新品のときは褒められたことなどなかったのに、今の方が褒められるだなんて不思議な感じですが、以前は周りに物があふれ、視覚に調和もルールもなかったので魅力が半減していたんでしょうね。今は周りにも中身にも最低限しかありません。存分に食器棚の魅力が発揮されています。

大事なものをより大事にするため、その大事なものの魅力が他のどうでもいいもので壊されてしまわないためにも、これからも物を厳選することを続けていきたいなと改めて思うできごとでした。

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今回で連載は最終回となりました。自分自身も「ミニマリストとはどういうことだろう?」と振り返るとても良い機会を頂き、毎回楽しく執筆させていただきました。ミニマリストに興味を持たれた方が少しでも増えてくれたら、とてもうれしいです。


おはぎ
物と丁寧につきあい、ミニマリストを目指すアラサーのパンダ。
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