前回までのあらすじ

超マイペース且つ大雑把なB型男子である僕の彼女は、あろうことか超几帳面なA型女子だった――。このエッセイは独身B型作家・山田隆道が気ままに綴る、A型彼女・チーとの愛と喧嘩のウェディングロードです。

この連載は開始当初はB型男子である僕の恋愛観や過去の恋愛エピソードなどを自由気ままに綴ったエッセイ(決して血液型論ではござません)だったが、連載中期ぐらいから僕が本格的に婚活をスタートさせ、やがてチーと出会ったことにより、いつのまにか僕とチーとの恋愛日記みたいになってきた。

そんな中、読者の方から質問をいただくことも時々ある。本連載ページ下の問い合わせフォームや僕のオフィシャルブログのメーラーなどに届くのだが、今回は番外編ということで、それらの質問にいくつか回答しようと思う。チーとの出会いから現在に至るまで、自分としては細かく書き綴ってきたつもりだが、やはり説明が抜けている部分もあったようで、この場を借りて埋め合わせしようというわけだ。

Q1 : チーは「ちょっとダメ系? 恋するB型男子」を読んでいるんですか?

たぶん、読んでいると思います。ここでしか書いていないことを時々話題に出してくることから、容易に推測できます。しかし、決してはっきりとは口に出さず、僕もはっきりと確認したことはありません。なんだかタブーな気がするのです。

そもそもここで書いていることは僕からのラブレターみたいなものだし、それに対してチーが何も否定的なことを言ってこないということで、僕が勝手に「チーも満更じゃないはず」と決めてつけているところがあります。だから、いつかのプロポーズもたぶんうまくいくんじゃないか……。希望的観測ですが。

Q2 : 山田さんがチーに告白した日、どうしてチーは返事を午前9時になるまで待たなければならなかったのですか?(第79回参照)

これは本連載の担当編集者であるT女史も気になっていたことらしい。確かにチーと付き合うことになった運命のデートのとき、深夜に切り出した僕の告白に対し、チーは「朝9時までには必ず返事をします!」と言ったため、僕らは本当に朝9時までカラオケや早朝の喫茶店で時間を潰すはめになった。

実は僕もいまだに理由がよくわかりません。告白が成功した喜びで、いつのまにかすっかり忘れていました。けど、冷静に考えてみれば確かに不思議ですね。チーはいったいなぜ、そんな微妙な執行猶予期間を提示してきたのか……。

というわけで、チーに訊いてみました。

「単純なことだよ。すぐにOKするのは軽薄な感じがするじゃん」

本当にそれだけでした。チーは僕と付き合うかどうか悩んでいたというより、OKするタイミングで悩んでいたらしいのです。

「けど、なんで9時にこだわったの?」僕はさらに質問を重ねてみました。「すぐに返事をすることに抵抗があるなら、ちょっと日を下さいっていう手もあるじゃん」

すると、チーは目を丸くしながら、こう答えてくれました。

「咄嗟に時計を見たとき、なんとなく9時が目に入ったから」

それだけかよ――っ。どうやら完全に思いつきだったようです。

Q3 : チーは栃木県出身の26歳A型女子、職業はOLとしか明かされていませんが、もっと詳細のプロフィールを教えてください。

では、可能な限りご紹介します。栃木県出身とありますが、長崎県生まれの父と沖縄県生まれの母との間に生まれた三姉弟の真ん中の次女で、趣味は絵を描くこと(主にイラスト)と読書(漫画も含む)。運動神経は鈍く、特に足が異様に遅い。中学のとき、リレーで次のランナーにバトンを渡そうと思ったら、そのランナーの助走に追いつけなかったという逸話の持ち主。しかし、バドミントンだけは得意だと豪語しています。なんでも高校時代(女子校)はバドミントン部の主将だったとか。

特技はすぐに眠れるところ。寝つきの良さは特筆もので、ものの5秒もあれば熟睡できるようです。以前、歩きながら寝たことやカレーを食べている最中に無意識に寝てしまったこともあるらしい。いまでも休日は平気で十時間以上寝ています。

あと、やたらと健康。いままで大きな怪我や病気をしたことがなく、薬ともあまり縁のない生活を送ってきたようです。しかし、自分ではそれがコンプレックスらしいです。なんでも「健康=バカ」という勝手なイメージがあるみたいで……。

以上、番外編の質問回答でした。今後ともよろしくお願いします。

山田隆道最新刊発売中! 「雑草女に敵無し~女性ADから教わったたくましく生きる極意~」(朝日新聞出版)

不況、不況と言われ、元気がない人が多い昨今。どうしたら楽しく明るく日々過ごせるでしょうか。本書で取り上げる、テレビ制作会社で働く女性ADこと、"雑草女"は、そんな不況なんてどこ吹く風。たくましく生きます。

  • 我慢できるうちは病気じゃない
  • 世の中、下には下がいる
  • お金がないならおごってもらう
  • 体型が気になるならあえて太ってみる
  • 嫌なことがあったら仕事をさぼる……
など、笑えてちょっぴりためになる珠玉の極意がたくさんつまった一冊になります。みんな元気のない時代に、この本を読めば、元気と勇気を取り戻せることうけあいです。
作 : 山田隆道
定価 : 1,300円(税抜)

「野球バカは実はクレバー」(講談社)

現役選手、監督、解説者……ブログに綴られた球界のスターたちの意外な素顔を気鋭の「野球好きコラムニスト」山田隆道が痛快に斬る!

作 : 山田隆道
定価 : 1,300円