【コラム】

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4 ヤッチマッタ時に財布を開かずに弁償する方法

国分さやか
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「あれ……何だかエアコンの調子が悪い」とか「うわヤベ! ガラス割れちゃった……!」など借りている家に不具合が生じた場合、管理会社や大家さんに文句を言われたり費用を負担しろと言われたりするのではないか……と次の行動をちゅうちょする方がいます。多少の文句は言われるかもしれませんが、ほとんどの場合は実際には費用を負担しなくて済みます。

弁償しろと言われる場合

経年劣化等、使っているうちに自然に壊れたものについては大家さんが負担してくれることもあります。ですが、例えば不注意でガラスを割ってしまったりした場合は、大家さんから費用の負担(弁償)を求められるでしょう。そんな場合でも下手なウソをついて大家さんから費用を引き出そうとしなくても大丈夫。

頼るのは入居時に加入した保険

ほとんどの場合、入居時に損害保険に加入しています。 何のために加入しているのかというと、万一、借りている家を火事で焼失してしまった場合に弁償するため。さすがに部屋や家まるごとを貯蓄で弁償できる人は少ないので、念のために加入する必要があるのです。

ですが、この保険は家そのもののためだけではなく、大家さんから何かを弁償しろと請求されたときにも使える場合がほとんどです。入居時に加入した保険の保険証券を確認してみましょう。「借家人賠償責任」という記載があるはずです。

「借家人賠償責任」とは

火災、破裂、爆発、給排水設備に生じた事故による水ぬれや盗難、それ以外にも不測かつ突発的な事故によって借りている家に損害を与えた結果、大家さんに対して損害賠償責任を負担する場合に損害賠償金が保険から支払われます。不測かつ突発的な事故……つまり予想できずに急に不具合が生じ、大家さんから弁償を求められたときに利用することができます。わざと壊した場合以外は、ほとんど補償の対象になります。

引っ越すときは保険料を返してもらうのを忘れずに

入居時に加入する保険の「保険の対象」は借りている家そのものになります。ですから引っ越す場合には、それまで加入していた保険は不要になります。通常、家の契約が2年ならば保険も2年、というように家の契約に合わせて保険に加入しています。加入時に2年分の保険料を支払っています。

不要になった場合には解約をすると、残りの期間に対する保険料が返還されます。更新時期以外に引っ越す場合は、保険にも残りの期間がある可能性があるということです。忘れずに解約して返還された保険料を引っ越しの足しにしましょう。

保険証券に記載されている「個人賠償責任」とは

よくよく保険証券を眺めてみると、いろいろなオマケがついていたりします。その主なものが「個人賠償責任」。個人賠償責任は、偶然の事故によって他人の身体を傷付けてしまって賠償金の支払いが発生した、または他人のものに損害を与えて弁償しなくてはいけない、といった場合に利用することができます。

例えばどのような場面で役立つのかというと……

・水漏れさせてしまった
洗濯機の排水が詰まって階下の家に水漏れをさせてしまった場合の費用

・自転車で人にケガをさせてしまった
自転車に乗っていて不注意から他人にケガをさせた場合の費用(ケガの度合いによっては1億円近い損害賠償が発生する場合もあります)

・子供がやらかしてしまった
遊んでいて他人の車に傷を付けてしまった、キャッチボールをしていて他人の家の窓ガラスを割ってしまった、友達の家のものを壊してしまった、などの場合の費用

・お店でうっかりしてしまった
店頭の商品にぶつかって壊してしまったりして弁償する場合の費用

・飼い犬がやらかしてしまった
飼い犬が他人にかみついてケガをさせてしまった、はしゃいで飛びついたら相手を転ばせてケガをさせてしまったりした場合の治療の費用

個人賠償責任保険は、他人様に何か迷惑をかけてしまった場合に頼れる保険です。そして、個人賠償責任保険は何かの保険にオマケのように付いていることが多いので、自分が加入していることを知らない方が多い保険です。

また、クレジットカードに加入するのと同時に自動的に附帯されている保険もあります。「使えるものは使う」が鉄則ですが、知らなければ使えません。是非一度、ご自身の加入している保険について確認してみてくださいね。

執筆者プロフィール : 国分さやか


お金の教室 おさいふほんわか心もほんわか 代表
創価大学教育学部を卒業後、旧日本興業銀行の保険代理店や政府系金融機関に従事。"得をする方法を知りたい!"という一般生活者が多いものの、実は金融知識の不足から損をしている場面、しかも損をしていることにすら気付かない場面があまりに多い現実に問題意識を抱く。これを解消することを決意し、金融教育に携わる仕事を希望してFPの資格を取得。金融資産が増やすことだけでなく、幸福度数も増えることを大切にしている。現在、個人相談業務と並行して、金融の基礎知識を学ぶためのセミナーやFP資格講座、高校・大学、企業への出張講義などで活動中。


2013年
・第4回日本一のマネー講師決定戦E1グランプリにてグランプリ受賞
・第4回FP向上のための小論文コンクールにて奨励賞受賞
2014年
・三省堂より初めての出版(その後、学研出版等より計5冊の出版)
・日本FP協会電話相談員
・資格の学校TAC専任講師
2015年
・NHKラジオ「午後のまりやーじゅ」「ごごラジ!」お金のコーナー担当
2016年
・日本FP協会パーソナルファイナンスインストラクター

<保有資格>:CFP、FP技能士1級、相続アドバイザー2級、小学校教諭第一種、幼稚園教諭第一種
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インデックス

連載目次
第4回 ヤッチマッタ時に財布を開かずに弁償する方法
第3回 "ヤンチャ"な親が亡くなったら絶対やるべきただ一つのこと
第2回 "親孝行"するくらいなら飲み食いすべき理由
第1回 「こんな会社辞めてやる!」と思ったらやるべき3つのこと
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