世界的な知名度を誇るキャラクター、小さな青い妖精「スマーフ」がフルCGアニメ化された。現在公開中の映画『スマーフ スマーフェットと秘密の大冒険』には、ディズニー映画を多く手掛ける実力派スタッフ達が集結。かわいらしいキャラクターたちが美しい世界で大冒険を繰り広げている。

左上から時計回りに戸松遥、豊崎愛生、寿美菜子、高垣彩陽

さらに日本語吹き替え版には、物語の鍵を握る新キャラクターたちに人気声優を起用。寿美菜子(『けいおん!』 琴吹紬役)、高垣彩陽(『劇場版 ソードアート・オンライン ―オーディナル・スケール―』 リズベット役)、戸松遥(『劇場版 ソードアート・オンライン ―オーディナル・スケール―』 アスナ役)、豊崎愛生(『けいおん!』 平沢唯役)が、個性豊かなキャラクターたちをそれぞれ演じる。今回は4人に、演じたキャラクターや作品についてインタビューを行った。

――映画『スマーフ スマーフェットと秘密の大冒険』への出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください

高垣彩陽:事務所からスケジュールをもらったとき、「スマーフ」と書いてあって、「『スマーフ』ってあの!? あの青いキャラクターの!?」みたいな感じでとても驚きました。「スマーフ」の存在はもちろん知っていたのですが、こうして映画の新作で「スマーフ」のキャラクターを演じられるというのは本当にうれしかったです。

寿美菜子:私も「『スマーフ』ってあの『スマーフ』だよね?」といううれしい気持ちでいっぱいでした。そのなかで自分がどういう役を演じられるのかなというドキドキもあったんですけれど、実際に台本を読んでみて、ストーリーを含めて、タイトルも「スマーフェットと秘密の大冒険」という、ファンタジーでかわいらしい面と、胸にグッとくるようなシーンもあったりするので、とてもいろんなものを受け取れる作品だと思いました。

豊崎愛生:非常に光栄でした。まさか自分が「スマーフ」の世界に声優として参加させていただけるなんて思っていなかったので、関わらせていただけたのがすごくうれしくて。その次に、「なにスマーフを演じるんだろう?」って思いました(笑)。本当にかわいいスマーフ・リリーという可憐な女の子の役にキャスティングしていただき、心をこめて演じさせていただきました。子供から大人の方までみんなから愛されるキャラクターになればいいなと思っています。

戸松遥:みんなと同じなんですけど、「スマーフ」のお仕事のお話をいただいて、物心ついたときから知っている、あまりにも日常になじみがあるキャラクターたちだったので、まさか自分が出演する側の立場になるとは思わず、本当にうれしかったです。まだその時は演じる役が男の子か女の子かわからなかったんですけど、キャストとして作品に関わらせていただけるということが本当にありがたく、役者として声優として、心をこめて役を演じていきたいなと思いました。

――みなさん妖精を演じられるのは初めてですか? 妖精ということで、全身でパワフルに動き回っている印象があったのですが、今までの役と違って難しいところはありましたか?

寿:私はあまり体の小さい役を演じることがあまりないので、ドキドキもけっこうあったんですけど、演じたストームという女の子が勇敢でたくましいキャラクターだったことと、吹き替えなので英語版の吹き替え音声を聞きながら、ミシェル・ロドリゲスさんが演じていたものをそのまま伝えつつ、いかに日本語吹き替え版ならではの面白さにしていくかというイメージを持ちながら演じました。

英語吹き替え版では、スマーフたちの動きがすごく大きいですけど、とってもたくましいというか、自分が演じてきた中では一番低い声の役だったんじゃないかなという印象だったので、個人的には小さな妖精でという印象よりは、ストームという人格がいかにちゃんと伝わるかということを重点的に意識しました。英語吹き替え版をチェックする時に初めて聞いて、収録の時も耳にかえしながら声をあてていくという感じで、英語版にひっぱっていってもらいましたね。

――ご自身で映画を見てみた印象はいかがでしたか?

高垣:前作までの映画は実写とアニメーションが融合している作品でしたが、今回はフルCGのアニメーションというスマーフたちの世界観なんです。だから、スマーフたちの動きや、現実世界には存在しないようなおもしろい植物、思いがけない動物だったりなど、ファンタジー的な要素が強く、さらにそれが美しい映像で表現されていました。

すごいスタッフさんたちが集結して作られていて、説得力のある映像になっているので、「スマーフたちの住んでいる世界って、こんな世界なんだ!」と作品に浸れました。映画館で見ていただければ、大画面で映える作品だと思いますし、映像のすごさからスッとスマーフたちの世界に入って楽しんでいただけると思います。

豊崎:それこそ小さい子たちは、この作品で『スマーフ』を初めて見る子が多いと思うので、「こんなに楽しんだ、こんなにきれいな世界なんだ」っていうのを世界観として素敵に伝えられるんじゃないかなと思いました。すごくきれいでした。

――映画では、スマーフたちの住む村から離れた「禁断の森」への関心がドラマを生み出していますが、みなさんが普段接する機会はないけどやってみたい・触れてみたい・見てみたいなど、気になっていることはありますか?

戸松:はい! バンジージャンプです。やってみたいは1%くらいなんですよ。0じゃない。きっともっとやりたかったらすでにやってると思うんですが、お金を払ってでもやりたいってほどではなくて、どんな景色なんだろうと。やった人にしかわからない恐怖と爽快感と、一つの勇気を得られるんだろうなと思うんです。

豊崎:プロレスを見に行きたいです。深夜、テレビをつけっぱなしにしているとプロレスが始まってることってありますよね。それに、ボクシングやK-1は大晦日にやっていることも多いですよね。うちの祖父がボクシングすごく好きで、小さい時から見ていたんですけど、そういえば実際に格闘技を見たことがないなと思って。でも私は家でめちゃくちゃ格闘ゲームをやるんです。なのでめちゃくちゃハマるんじゃないか。一回ハマると沼のようにハマっていくんじゃないかと……。

寿:一度見てみたいと思うのは海外の刑務所とか……。海外ドラマとかで出てくるような。私、いつも海外ドラマの中に入りたいと途中から思うんですよ。『スマーフ』も見ててこの中に入りたいとかこの子達と友達になりたいとか思っちゃうのと一緒で、海外ドラマでも刑務所から脱獄するみたいなのがあるじゃないですか。そこで描かれるのは、絶対脱出は無理だろうみたいなことばかりだし、行ってみたいけどいつも絶対怖いシーンからはじまるじゃないですか。一番奥の部屋に野獣がいたりとか。私は入ったらぬけだせないと思いますし、入る機会もないとは思いますけど、のぞき穴から見てみたいという意味では、のぞいてみたいかなって。

高垣:私は、京都の祇園です。NHKのドキュメンタリーで「祇園 女たちの物語~お茶屋・8代目女将~」という番組を見たのがきっかけでした。自分でも祇園を歩いていて、この暖簾の先は絶対に一見さんお断りなんだろうなっていうたたずまいの、私なんかが立ち入ってはいけないんだということが一瞬でわかるような、そういう場所を実際に見たんです。

そこにはどんな人が来て、一見さんじゃない人はどうやってつながりを作るのかというのを、番組を通じてその世界を垣間見ることができました。祇園には祇園のしきたりがあって、我々とはまた違ったルールがあるんだという番組だったので、同じ時代に生きながら、伝統を守って生活されている方たちがいるというのは、秘密の扉のように遮断されているからこそ守られているというのもあると思うんです。そういうものをもっとのぞいてみたいなって。最近だと宝塚歌劇団の伝統も気になっています。そういう長く守り続けられている世界を知りたいというのがありますね。

――みなさんは声優ユニットとしても活動されていますが、ルール的なものはあるんですか?

戸松:ルールはないんですけど、勝手なことをしてもきっと誰かが収集してくれるだろうっていう、安心感はあります。

寿:お互い様精神ですね(笑)。

――映画の見どころはどんなところだと思いますか?

高垣:『スマーフ スマーフェットと秘密の大冒険』は子どもから大人まで楽しめる作品だと思います。スマーフたちってそれぞれすごく個性が違う。さらにスマーフェットという存在が村で唯一の女の子であるというところで、彼女が自分を探しにいくというところも今回のお話の一つの軸になっています。

もちろん、映像やギャグの部分も楽しんでいただきたいのですが、スマーフェットがどういう選択をするか、まわりのスマーフたちとの絆を自分自身に置き換えていただけるとさらに受け取るものがある作品なのかなと。一人一人が素晴らしい個性であるということを少しでも感じていただければ幸いです。

『スマーフ スマーフェットと秘密の大冒険』は、ユナイテッド・シネマ、シネプレックスにて劇場公開中。

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