最初に発表された製品は「Apple Watch Series 3」だった。Series 3の特徴は、SoCの高速化とLTEに対応するセルラーモデルの追加である。またセラミック製の「Edition」に新色グレイが加わり、多数の新しいバンドが追加される。
Apple Watchは、直近の四半期に前年同期比50%増の出荷を記録し、世界の腕時計市場でAppleのシェアが1位になった。ユーザーの満足度は97%に達する。
2015年に初代Apple Watchが登場した時、スマートウォッチはすでに存在したが、まだ市場は小さく、一般的に使用されるようなデバイスではなかった。Apple Watchが登場しても、その前途に懐疑的な人、MacやiPhoneのような「革新的な製品ではない」という人が少なくなかった。だが、冒頭のJobs氏の「人々に必要とされ、人々から深く愛されるものを作る」という理念に照らしたら、Apple Watchは実にAppleらしいApple製品と言える。
キーノートで公開された下のビデオ「Apple Watch - Dear Apple」を見て欲しい。減量に成功した人、SOS機能で事故の時に助かった人、子供の血糖値の管理にApple Watchを利用している人、緊急時にメディカルレコードで一命を取りとめた人など、Apple Watchが欠かせない存在になっているユーザーが次々に登場する。Apple Watchは単なる時計ではない。もっともパーソナルなスマートデバイスとして、ユーザーを増やしている。そして、わずか2年で腕時計市場のトップになったのだ。
続いて「Apple TV 4K」。Apple製品の多くが4Kに対応しており、またネット配信サービスの4Kへの移行が着実に進んでいる。Apple TV 4Kは、iPad Proに採用されているA10X Fusionチップを搭載、映像技術のトレンドになっているHDRにも対応するなど、今後を見据えたアップデートになっている。