ユーザー参加型のマンガ賞「第3回 次にくるマンガ大賞」の受賞作発表会が23日、都内で開催。コミックス部門、Webマンガ部門合わせて総数2,140作品にものぼったエントリー作品の中から大賞が発表された。イベントにはお笑いコンビ・NON STYLEやでんぱ組.incの成瀬瑛美が登場した。

角川第1本社ビルで開催された「第3回 次にくるマンガ大賞」受賞作発表会

「次にくるマンガ大賞」は、ドワンゴが運営する動画サービス「niconico」と、KADOKAWAの書籍情報誌『ダ・ヴィンチ』が共同開催するマンガ賞で、一般ユーザーからエントリーされた作品の中から、"次にくるマンガ大賞運営委員"でコミックス部門50作品、Webマンガ部門50作品をノミネート作品として選出。ノミネート作品を対象に、改めてユーザー投票を行い、両部門の大賞作品やランキングが決定される。第3回目となる今回は、両部門合わせてエントリー総数が2,140作品、投票総数は15万票超と前回の倍以上のボリュームとなった。

また、本発表会には、コメンテーターとしてNON STYLE・井上裕介、でんぱ組.incの成瀬瑛美、『ダ・ヴィンチ』編集長の関口靖彦氏が登壇し、NON STYLE・石田明がMCを担当した。

「Webマンガ部門」の1位は『うらみちお兄さん』、2位は『妄想テレパシー』、3位は『青のフラッグ』という結果に(4位~10位は下記参照)。また、発表前のベスト3の予想として、井上は「『SKET DANCE』が面白かったし、今回はSFで密閉空間の人間模様も面白い」という理由から1位『彼方のアストラ』、2位に「ど真ん中の純愛感が伝わる。友情or愛情という謎めいた部分がよい」と『青のフラッグ』を挙げ、3位には「恋愛を方程式で強引に解こうとするバカバカしさがあり、意外に実写化もアリなのでは? 主演は松坂桃李君で」という提案を交えつつ『理系が恋に落ちたので証明してみた。』と予想していた。

一方、成瀬は1位に「昔私も活動していたので共感できる部分が多い。マニアックなネタも多いが、分かる人にはたまらない。モチーフが童話なのもわかりやすい」と『コミケ童話』、2位に「イスラムの女性との交流が新鮮で、勉強にもなる。女性もステキ!」と理由を挙げ『サトコとナダ』、3位に「夢のようなシチュエーション。少年が主人公を好きになる流れも強引じゃない納得の展開がいい」と『ヤンキーショタとオタクおねえさん』を挙げていた。

■「Webマンガ部門」 トップ10
1位『うらみちお兄さん』(著者:久世岳)
2位『妄想テレパシー』(著者:NOBEL)
3位『青のフラッグ』(著者:KAITO)
4位『サトコとナダ』(著者:ユペチカ/ツイ4)
5位『彼方のアストラ』(著者:篠原健太)
6位『理系が恋に落ちたので証明してみた。』(著者:山本アリフレッド)
7位『ヤンキーショタとオタクおねえさん』(著者:星海ユミ)
8位『本好きの下剋上』(原作:香月美夜 漫画:鈴華/TOBOOKS)
9位『憂鬱くんとサキュバスさん』(著者:さかめがね)
10位『コミケ童話』(著者:おのでらさん)

そして、「コミックス部門」は、1位に『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』、2位に『約束のネバーランド』、3位に『私の少年』がランクイン(4位~10位は下記参照)。

また、発表前のベスト3予想として、井上は「次にくるというか、もうみんな知っているぐらい。今後のジャンプを支えていきそうな作品」として1位『約束のネバーランド』、2位は「科学の勉強にもなるし、ゼロから文明を作る様も面白い」ことから『Dr.STONE』、3位に「恋愛模様がコントを見ているよう」として『かぐや様は告らせたい』を挙げていた。

一方の成瀬は、1位に「心理描写がいいし、とにかく真修くんが可愛い! すべてにおいて完璧」と絶賛の『私の少年』、2位を「女の子可愛い&ご飯が美味しそう。1話からハマリ、生ハムを成城石井に買いに行きたくなった」として『新米姉妹のふたりごはん』、3位は「俺tueee系ですが存在感がスゴイ。自分も主人公になりたい」とコメントして『転生したらスライムだった件』を挙げていた。

■コミックス部門 ベスト10
1位『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』(作者:赤坂アカ)
2位『約束のネバーランド』(作者:原作:白井カイウ 作画:出水ぽすか))
3位『私の少年』(作者:高野ひと深/月刊アクション)
4位『やがて君になる』(作者:中谷鳰/電撃大王)
5位『転生したらスライムだった件』(原作:伏瀬 漫画:川上泰樹)
6位『姉なるもの』(作者:飯田 ぽち。)
7位『大正処女御伽話』(作者:桐丘さな)
8位『古見さんは、コミュ症です。』(作者:オダトモヒト)
9位『新米姉妹のふたりごはん』(作者:柊ゆたか)
10位『Dr.STONE』(原作:稲垣理一郎 作画:Boichi)

そのほか、本マンガ賞の協賛企業、エイシスが運営する「DLsite.com」からの特別賞『DLsite賞』には、Webマンガ部門で16位にランクインした『異種族レビュアーズ』が受賞した。そして、最後のあいさつで井上は、「自分の予想が当てはまる部分もあれば、ユーザーさんが選ぶからこそのいい裏切りがあった」と発表会を振り返り、成瀬は「今回はランキングを付けましたが、やっぱり全ての作品に良さがあり、私の中ではすべてが1位ですね」と満面の笑みで"マンガ愛"を語り、発表会は終了した。