キヤノン「EOS 6D Mark II」は、新開発した有効2,620万画素フルサイズCMOSセンサーを搭載した一眼レフカメラだ。アングルフリーの可動式モニターを採用しつつ、700gを切る軽量ボディを実現。旅行用にも最適なカメラといえそうだ。実写を見ながら、その画質と機能、操作性をチェックしよう。
写真はLレンズが付属する「EOS 6D Mark II・24-70 F4L IS USM レンズキット」。このほかSTMレンズ付きの「EOS 6D Mark II・24-105 IS STM レンズキット」もある |
センサーを一新し、常用の最高感度が向上
写真撮影が楽しくなる夏の行楽シーズンがやってきた。旅行用のカメラは小型軽量が鉄則だが、せっかく普段とは違った場所に行くのだから、できるだけ高画質で撮りたい気持ちもあるだろう。特に写真を趣味にしている人なら、画質に妥協はできないはずだ。
キヤノン「EOS 6D Mark II」は、そんな夏の撮影旅行にも適した一眼レフカメラである。前モデル「EOS 6D」から高画素化と高速化、液晶のバリアングル化などあらゆる強化を図りながら、ほとんど同じサイズと重量感を維持。軽いフットワークでフルサイズ画質が楽しめる。
最初の写真は、引いた構図で捉えた磯の風景だ。前モデルの2,020万画素から、約1.3倍に精細化した2,620万画素センサーによって、風景のディテールを正確に記録。海面や岩肌の質感までをくっきりと描写できている。また次の2枚では、フルサイズセンサーならではのボケ表現や高感度画質の高さを確認できるだろう。
画像処理エンジンは、キヤノン最新の「DIGIC 7」へと進化した。感度は、常用の最高感度が前モデルのISO25600から2/3段分向上してISO40000となった。拡張での最高感度については、従来と同じくISO102400。これほどの高感度が必要になるケースは一般的には少ないが、暗所での動体撮影や星景写真などでは、拡張も含めた高感度が重宝する。
高感度撮影時の画質をチェックすると、ISO3200くらいまではほとんどノイズは気にならず、細部まで緻密に表現できている。ISO6400を超えるあたりから暗部にざらつきが増えはじめ、解像感も徐々に低下していくが、それでもノイズの粒が揃っているので汚い印象にはならない。ISO12800やISO25600でも実用レベルといえるクオリティだ。
参考として前モデルEOS 6Dで撮った写真も載せておこう。同じ感度で見比べると、暗部ノイズの低減や高画素化によるディテール表現力の向上がわかる。