ここ最近の筆者の晩御飯は、「スープカレー」「醤油ラーメン」「麻婆茄子」「餃子」「野菜炒め」「カップ麺」。どれも飛びつきたくなるようなメニューだらけだが、最近なぜだか食欲がなくなってきている気がする。そんな食生活を友人に愚痴ったら、「そりゃ同じような色のものばっかり食ってたら嫌になるだろ」って言われたのだが、さすがにそれは関係ないだろう。ないよね?

↑筆者の日常の食事だ。確かに同じような色が多い気がする

と、いうわけで、今回は「食べ物と色って関係あるのか?」という疑問を色の専門家に聞いてみた。話を聞いたのは、スピリチュアル☆カラーコンサルタントの佐々木仁美さんだ。

茶色は日本人に受け入れられやすいが……

福田: 「今日はよろしくお願いします。早速ですが、ここ最近、食べ物を見ていると食欲がなくなってきています。それは色が関係しているのか……? という話なんですけど、実際のところ、本当にあるのですか?」


佐々木さん: 食べ物と色は関係があるのは間違いありません。ちなみに、ここ最近のメニューはどんなものでした?」


福田: 「ええと、昨日がカップ麺で、一昨日が野菜炒め。その前が餃子で、さらに前が醤油ラーメン……」


佐々木さん: 「全体的に茶色っぽいですね(笑)。それだけですか? 副菜とかもなく?」


福田: 「一人暮らしだと、あんまり他のもの食べないんですよね」


佐々木さん: 「確かに若い人とかは、ワンプレートで食を完結させることが多いですけど、まさかそこまでとは思いませんでした……。日本人は茶色の食べ物は受け入れやすいんですけど、茶色は年をとったようなイメージのカラーになりますので、取りすぎはオススメできません」


福田: 「カレーや焼き肉とか大好物なんですけどね」


佐々木さん: 「大きな原因は色の飽きだと思うんですけどね。基本的に人間の食欲を刺激する『食欲色』は。それとも入っていると言われています」


福田: 「『食欲色』は初耳です。赤・橙・黄と、かなり明るい色が多いですね。でも、緑はちょっと違う気がします」


佐々木さん: 「緑は赤の反対色、いわゆる『補色』です。『補色』というのは、『色相環』でちょうど真反対にある色で、お互いを引き立たせたり、補ったりする効果があると言われています」


福田: 「急に学術的になってきました。『補色』や『色相環』とかは、美術の授業で聞いたことあるような……」


佐々木さん: 「赤系の色って確かに食欲を増進させるんですけど、それだけだとエネルギーが強すぎて、胸やけしちゃうんですよね。そこで緑を添えると、赤のエネルギーを抑えつつ、魅力的に引き立たせられるんです」


福田: 「暖色だけじゃダメってことですか」


佐々木さん: 「その通りです。だからお弁当の時は必ず赤と黄、緑を入れるといいと言われています」


福田: 「トマトや卵焼き、ブロッコリーとかですね。確かにお弁当でよく見ます!」


お弁当に赤・黄・緑などが入っていると、確かにきれいと感じる ※画像はイメージ

佐々木さん: 「先ほど挙げた色以外に、日本人は白と黒も食欲色に入ります


福田: 「白米とのりですね。確かに食べるのに抵抗はありませんが、それって日本人だけだったんですね」


佐々木さん: 「そうですね。特に黒って言うのは、外国人は気味悪がったりするんですよ。海外のすしはのりを逆巻きにしたり、たまごで巻いたりしています。遺伝子的な問題だとも言われています」


福田: 「カリフォルニアロールってそういった経緯で生まれたんですか! 今、遺伝子という話がでましたが、食欲色ってそんな深いところに関係しているんですね」


佐々木さん: 「そうなんですよ。欧米人に多いのですが、視覚的に刺激を求めるようにできています。逆に日本人は、昔からずっと自然に即した色を食べ続けているので、それがおいしいって刷り込まれているようです」


福田: 「それは、先ほどもお話された生活環境とつながっているんですよね


佐々木さん: 「そうなります。さらに言うと、欧米人は瞳の色が薄いので、微妙な色の差って分かりづらいと言われています。だから刺激の強い色を見る場合があります。逆に、日本人は黒目が多いので、微妙な色に反応できるんですよ。その繊細な感覚が日本人の食につながっていると思います」


佐々木さんによる、日本人の食欲色たち

食欲色をみたらどうなるの?

福田: 「ここまで『日本人の食欲色』について話を伺ってきましたが、実際にその食欲色を見ると、人間はどうなるんです?」


佐々木さん: 「赤や黄などの暖色系を見ると、血圧や脈拍、呼吸数が上昇するのでエネルギー消費につながるので、食欲が増進されるんですよね。食べたいというエネルギー反応になります」


福田: 「視覚から入ってきた刺激で体は反応しているということですね。それでは暖色系でないと、逆の反応になると」


佐々木さん: 「そうですね。寒色と呼ばれる青とかはエネルギー減退させてしまうので、食欲も沸きづらいと思います。だから、ダイエットの時とかは青い皿で食事をするといいですね」


福田: 「それが青色の食べ物が好まれない理由なんですか」


佐々木さん: 「そうなります」


福田: 「ここで最初の話に戻りますが、私の茶色だらけの食事はどうすれば改善されますか?」


佐々木さん: 「単純に茶色のものを食べなければよいのでは……?」


福田: 「それはできません」


佐々木さん: 「そうですか……。それなら、プチトマトやレタスとか入れてくれるだけで変わります。ほかにも食器を白にすると改善されますよ。重要なのはアクセントです。華やかさを入れてください」


福田: 「それくらいならできるかも。試してみますね」


佐々木さん: 「心と体はつながっています。これからは、あらゆる色をとってください」


福田: 「今日はありがとうございました!」



色と食事の関係はしっかりあることが分かった。佐々木さんから聞いたことをまとめると、

・日本人がおいしそうと感じる食欲色は、赤・橙・黄・緑・白・黒
・暖色系はエネルギーを欲する反応になる
・あらゆる色を食事でとってほしい

とのこと。これらのことを意識して、今後の食事を楽しくしていきたい。

<取材協力>
佐々木仁美
スピリチュアル☆カラーコンサルタント ソウルカラーセラピー代表。著書に『色の心理学』『あなたの運命がわかる、変わる バースデーカラー入門』『色の性格診断書』(いずれもエイ出版社)がある。
ソウルカラーセラピー代表の佐々木仁美☆公式ブログ」「仕事も恋愛もダブル成就する! マイハピネスを叶える無料メール講座」も運営している。

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