モバイル向けセキュリティ「ノートン モバイルセキュリティ」POSA版。新機能に合わせ店頭パッケージも新デザインに変更される。複数台数が必要な人はPCも対象のスイートパッケージの方が割安とのこと

シマンテックは4月19日、日本のモバイルユーザーを対象としたセキュリティに関する意識調査の結果を発表。あわせて個人向けセキュリティブランド「ノートン」のモバイル向けセキュリティ「ノートン モバイルセキュリティ」のiOSに新機能を追加し、20日に販売を開始する。

パッケージ版とPOSA版、単独版と同時購入版、1/2台版で合計8種類で販売される。同時購入版はスマホとの同時購入が要求される

調査結果を説明するシマンテック ノートン事業統括本部 マーケティング部 部長の古谷尋氏

Androidタブレットは50.9%がロックせず

日本のモバイルユーザーを対象とした「パスワード管理に関する消費者意識調査」は、シマンテックが2016年7月22日~31日の期間で実施したもの。スマホまたはタブレットを所有している全国の男女(年齢は15~69歳)を対象としたインターネット調査で、合計3296サンプルの回答を得た。

これによると、サービスを利用するために必要な認証情報(IDとパスワード)に関しては、約半数(49%)が「使っている機器から漏えいする危険性を感じている」と判断している一方、27%のスマホユーザーは端末ロックをしておらず、Androidタブレットに至っては50.9%のユーザーがロックをしていないという。

これに関して、シマンテック ノートン事業統括本部 マーケティング部 部長の古谷尋氏は「タブレットは自宅にあり、Androidはロックをかけない設定が(容易に)できるのでしていない」と推定。一方、10代後半の男女では80%以上がロックを行っており「家族にも自分の端末を見られたくない」と言う意識を理由に挙げていた。

自分の機器やサービス事業者から認証情報が漏れると危惧しているユーザーは多い。事業者から漏れる方が多いと感じているのは各種報道のせいだろうか

一方、自宅にあれば安全と考えるのかタブレットにロックをかけていない人は43%。Androidタブレットに限れば過半数がロックなし

60代男女はロック率が低い。おそらくスクリーンサイズの大きなタブレットだろう。一方、10代は男女とも80%以上がロックをして「親に見せたくない」意識が見える

使っているパスワードの種類は?

パスワードは平均で4.2種類が使用されているが、"パスワードは1種類だけ"というユーザーも12%存在。設定するたびに違うパスワードを考えるというユーザーは、全体の10%未満(複数パスワードを使うユーザーの11%)に過ぎないという。

さらに、パスワード(の一部)に自分自身の情報(名前、ニックネーム、誕生日)や家族や恋人の誕生日や名前を使うユーザーが多く、特に10代後半の女性は自分の名前や誕生日以外に、好きなタレントの名前を使うケースが多く見られた。これはその人の個人情報を知ることによって、パスワードをある程度類推される原因になると言えるだろう。

"パスワードは1種類だけ"というユーザーが12%存在。全体平均で4.2種類のパスワードしか使われていないという

覚えやすさのためか、自分自身や家族恋人の情報をパスワードの一部に使う人が多い。逆に30代以降男性はパスワードの基準がない人が多く、ツールを活用しているようだ

パスワードの管理で20代までの若い人は記憶が非常に多く、50代以降は手帳やノートという物理記録が増える。管理ツールは50代男性が多く使っている

このような調査結果からノートンでは、「すべてのサイトで複雑なパスワードを個別に使用し、定期的に変更する」「忘れたり入力ミスの防止のため、管理ツールを使う」ことをアドバイスしている。

調査結果から複雑なパスワードをサービスごとに変えて、かつ定期的に更新。そして管理ツールを使うことを推奨している