油性ペンを使っていて思わず書き損じてしまったことはありませんか? 何かと使う機会が多い油性ペンですが、消すのはかなり難しいですよね。かくいう筆者宅でも、つい先日1歳の息子がテーブルの上に油性ペンで落書きしてしまい、消すのに困っていたところです。

その油性ペンの跡が、「ミカンの皮でこすると消える」という話を聞きました。日ごろよく食べられているミカンの皮が使えたら、とてもうれしい話ですよね。実際に試してみることにしました。

プラスチック製の箱でお試し実験

まず、いらないプラスチックの箱に油性ペンで落書きをして、それをミカンの皮で消すことができるかどうか試してみることにしました。

まずは不要なプラスチックの箱で実験してみます

外側のオレンジの部分を、油性ペンで書いた跡にこすりつけるようにしていきます。こすり始めは滑りが悪く、なかなか汚れが落ちなかったため、指に強い力を入れて何回かこすってみると、ツルッと滑らかな感触になり汚れが落ち始めました。

力を入れてこすると汚れが落ち始めました

汚れは落ちたが思わぬ問題も?

皮の水分がなくなると滑りが悪くなり、汚れが落ちなくなってくるので、数回皮を新たにちぎってこすりました。かなり強くこすり続けることおよそ5分、油性ペンの跡はすっかり落ちましたが、ミカンの皮が付着してしまいザラザラしています。そこで、内側の白い部分でやさしくこすってみると、細かい皮を取ってくれてプラスチックの表面がツルツルになりました。

インクが落ちました! 皮の白い面でこすると付着したミカンの皮も取れてツルツルに

油性ペンの跡はきれいにはなりましたが、問題点も浮かび上がりました。薄くて小さなミカンの皮では、手に持って思い切り力を入れることが難しく、すぐにボロボロになってしまうのです。使い終わったミカンの皮はボロボロになってしまいました。

使い終わったミカンの皮。ボロボロになってしまいました

「ハッサク」の皮で机の落書きに挑む

ミカンの皮を使うと油性ペンの汚れが落ちるということは検証できたので、次はいよいよ息子がやらかした机の落書きに挑みます。先ほどの実験を生かして、ミカンではなく分厚い皮がとても心強い「ハッサク」を使ってみることにしました。同じかんきつ類の果物ですが、油性ペンの跡は消えるのでしょうか。

いよいよ本番。分厚い皮の「ハッサク」で、息子が落書きした机の汚れに挑戦!

始めはミカンと同じく滑りが悪かったのですが、同じように力を入れ続けることで滑らかになり、汚れが落ち始めました。

力を入れてこすると、机の汚れが落ち始めました

先ほどプラスチックで実験した時よりも広範囲ということもあり、こすり続けることおよそ8分間、ようやく油性ペンの跡がほとんど消えました。よく見ると薄くペンの跡が残っていますが、ほとんどの汚れをきれいに落とすことができました。

机もきれいになりました!

先ほどのミカンとは違い、使い終わったハッサクの皮はしっかりとしていました。

ハッサクの皮はボロボロにならずにしっかりと残りました

かなり疲れるので気長に

今回の実験を通して、ミカンとハッサクの皮でこすれば、油性ペンの跡が消えることがわかりました。この実験をするにあたっては、薄くて小さな皮よりは分厚くて大きな皮の方が有効であることがわかったので、できるだけ強い皮を使うのがオススメです。他にも使えそうなかんきつ類があればぜひ試していただきたいと思います。

また、ミカンなどの皮は人体に無害で、子どもなどが触っても問題ないため安心して使うことができそうです。実験をしている時はかんきつ類の香りが漂い、爽やかな気持ちになりました。掃除し終わって机をふきんで拭いた後もしばらくその香りは続いたので、一時的ですが芳香剤替わりにもなるかもしれません。

ただし、かなり長い時間、強い力で汚れた部分をこすり続ける必要があるため、デリケートな部分への使用は控えた方が良さそうです。木製の家具などのザラザラした部分にも使うのは難しそうなので、こする前によく確認していただいた方がいいかもしれません。数分間強い力でこする必要があるため、指を中心にかなり疲れる掃除方法です。時間のある時にやることをおススメします。

ゴミになるはずのミカンの皮でできるこの掃除方法は、お財布にも環境にも優しいこと間違いなしです。消えない油性ペンの跡に悩んでいる方は、ぜひ食べ終わったミカンの皮を手に取って、この方法を試してみてはいかがでしょうか?

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