AS SSD Benchmark 1.9.5986.35387の結果は950 PROが上回る場合も
SSDに特化したベンチマークソフト「AS SSD Benchmark 1.9.5986.35387」を利用して、パフォーマンスを計測してみた。転送速度の測定では、960 EVO 1TBのシーケンシャルリードが2773.80MB/秒、シーケンシャルライトが1903.60MB/秒、950 PRO 512GBのシーケンシャルリードが2015.27MB/秒、シーケンシャルライトが1400.99MB/秒となった。960 EVO 1TBのほうが、リード、ライトともに3割以上高速だ。
IOPSの測定では、960 EVO 1TBの4KB 64Threadランダムリードが36万8984IOPS、4KB 64Threadランダムライトが30万9122IOPS、950 PRO 512GBの4KB 64Threadランダムリードが29万5563IOPS、4KB 64Threadランダムライトが9万5364IOPSだ。こちらも、960 EVO 1TBのほうがリードで2割以上、ライトで3.2倍以上も高速であった。
続いて、AS SSD Benchmarkが持つファイルコピーテストだ。巨大な単体ファイルのコピーを想定した「ISO」、小さなファイルを多数コピーすることを想定した「Program」、さまざまな大きさのファイルが混在した場合のコピーを想定した「Game」という、3種類テストが用意されている。
960 EVO 1TBのファイルコピー時の転送速度は、ISOが1725.00MB/秒、Programが465.60MB/秒、Gameが1046.11MB/秒。一方で、950 PRO 512GBのファイルコピー時の転送速度は、ISOが1428.04MB/秒、Programが810.68MB/秒、Gameが1327.42MB/秒となった。
ISOは、960 EVO 1TBのほうが2割ほど高速だが、GameとProgramは、950 PRO 512GBのほうが高速であった。特に、Programでは、950 PRO 512GBの6割程度の速度しか出ていない。960 EVOでは、一部の領域をSLCとして扱い、その領域が空いている時にはそこに優先的に書き込むことで性能を向上させる「Intelligent TurboWrite」と呼ばれる技術が採用されているのだが、このファイルコピーテストでは、Intelligent TurboWriteがうまく働いていない可能性もある。
コンプレッションベンチマークも実行した。このテストは、圧縮が効かないランダムデータから、同じ値が続く圧縮しやすいデータへと、連続的にデータ構成を変えて、転送速度を計測するテストである。書き込み時にデータ圧縮を行うSSDなどでは、グラフが右肩上がりの曲線となるが、960 EVO 1TBと950 PRO 512GBはともに多少の上下はあるもののほぼ一定であり、データの圧縮のしやすさに関わらず、安定したパフォーマンスが得られることが分かる。