本機は、dynabook Tシリーズの中でもパフォーマンスを追求したモデルだ。第6世代インテルCore i7-6500U(2.50GHz/最大3.10GHz)や16GBの大容量メモリ、1TBハイブリッドドライブ(SSHD/5,400rpmのHDD+NAND型フラッシュメモリ)を搭載するなど、ホームノートとしては贅沢な仕様になっている。いったい、どれくらいの性能を持っているのだろうか。ベンチマークソフトを使ってチェックしてみた。

まず、Windows 10のシステム評価ツール「WinSAT.exe」では、次のような結果になった。

WinSAT.exeの結果
プロセッサ 7.5
メモリ 8.1
グラフィックス 5.9
ディスク 5.9

プロセッサ、メモリともにスコアが高く、パフォーマンスのよさがうかがえる結果になった。グラフィックスはCPU内蔵のIntel HD Graphics 520ということもあってそれほど高いスコアではないが、従来機より数値は伸びている。ディスクはHDDとフラッシュメモリのハイブリッドドライブ(SSHD)を採用しているが、WinSATの結果に関しては一般的なHDDとあまり差は見られない。

次に、CPU・GPU性能を測るCINEBENCH R15を実行してみたところ、OpenGPが43.29fps、CPUが323cbという妥当な結果になった。スタンダードノート向けのUシリーズのプロセッサとしては高い性能を持つCore i7-6500Uの本来のパフォーマンスが発揮されていると考えられる。

CINEBENCH R15の結果

続いてPCMARK 8 HOME ACCELERATEDを実行してみたところ、下図のようにスコアが3484となった。

PCMARK 8 HOME ACCELERATED 3.0の結果
HOME Score 3484
Test duration 37min 45s
Web Browsing - JunglePin 0.33300s
Web Browsing - Amazonia 0.14202s
Writing 4.89478s
Casual Gaming 33.89fps
Video Chat playback 1 v2 Accelerated 29.99fps
Video Chat encoding v2 Accelerated 50.66667ms
Advanced Photo Editing 1 Accelerated 0.18833s

「PCMARK 8 HOME」のベンチマーク結果

次に「CrystalDiskMark」でストレージ性能を計測してみたところ、下図のようになった。シーケンシャルリード、ライトは100MB/s前後と一般的なHDDとそれほど変わりないが、PCの起動などに関係する4Kや4K Q32T1の数値がHDDよりも高め。実際、OSの立ち上がりやアプリの起動などは体感的にもHDDより高速だった。

「CrystalDiskMark」のベンチマーク結果

次に、グラフィックスの性能を見るため3DMARKを試してみたところ、次の結果になった。ミドルレンジPC向けの「SKY DIVER」が3700、「Cloud Gate」が6036となった。CPU内蔵グラフィックスということもあって、スコアはそれほど高くはないが、軽めのゲームなら十分楽しめそうだ。

3DMarkの結果
Ice Storm 56655
Ice Storm Extreme 42252
Cloud Gate 6036
Sky Diver 3700
Fire Strike 871
Time Spy 316

「3DMARK」Sky Diverのベンチマーク結果

ゲーム系のベンチマークも試してみた。まず、ドラゴンクエストX ベンチマークソフトでは次の結果になった。

ドラゴンクエストX ベンチマークソフト スコア
グラフィックス設定 解像度 スコア 評価
低品質 1280x720 8857 とても快適
標準品質 1280x720 7784 とても快適
最高品質 1280x720 6431 快適
低品質 1920x1080 5585 快適
標準品質 1920x1080 4830 普通
最高品質 1920x1080 3599 普通

次に、FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編も試してみた。

FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編 スコア
グラフィックス品質 解像度 スコア 評価
標準品質(ノートPC) 1280x720 5600 とても快適
高品質(ノートPC) 1280x720 3614 快適
最高品質 1280x720 2669 やや快適
標準品質(ノートPC) 1920x1080 3150 やや快適
高品質(ノートPC) 1920x1080 1972 設定変更を推奨
最高品質 1920x1080 1441 設定変更が必要

結果を見ると、フルHDでも品質を欲張らなければそこそこ快適に遊べそうだ。最新の3Dゲームをガッツリ楽しみたいという向きにはちょっと力不足だが、15.6型ノートPCという本機の位置付けも考慮すると悪くない性能だと言えるだろう。

なお、本機のバッテリ駆動時間は、JEITAバッテリ動作時間測定法Ver2.0で約6.5時間となっている。自宅やオフィスに据え置いて使うノートとしては十分な駆動時間だが、実際はどのくらい持つのだろうか。そこで、バッテリーベンチマークソフト「BBench」を「60秒間隔でのWeb巡回」、「10秒間隔でのキーストローク」に設定、電源プランや画面の明るさを変えながら計測したところ次の結果になった。

BBenchによるバッテリ駆動時間結果
電源プラン 画面の明るさ 駆動時間
eco 20% 6時間6分
省電力 30% 5時間50分
省電力 40% 5時間35分

カタログスペック通りとまではいかなかったが、なかなかいい線を行っているのではないだろうか。実測で5時間半も持てば、ちょっと気分を変えてリビングで作業したいというときなどでもACアダプタを一緒に持ち運ばなくて済むだろう。